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これから起こる出来事の全てが Last Chance だと思って生活している後期高齢者のブログ

改造車

2020-06-11 00:00:00 | ノンジャンル
 若い人は車に対して昔の様にステータスを感じない様です。 都会の生活では公共交通網が張り巡らされていますので、移動には困らないし、維持費の事を考えると、もはや自家用車は必需品とは言えない様です。 レンタカーやシェアもありますしね。

 私たちの時代は、ツーシーターやハードトップなど流線形でスポーティーな車に憧れていました。 S-600、初代フェアレディー Z、ベレット 1600GT、スプリンター クーペ、コンテッサクーペ、スカイライン、ロータリークーペ、トヨタ・スポーツ 800 ・・・ 色々ありました。 ワンボックスやバンなどは商用車以外の何物でもなく、乗用車としては全く人気がありませんでした。 車を持ってないと、もてない時代だったのです。

 会社の同僚で車が大好きな奴がいて、スカイライン 2000GT ( サーフィンライン ) に乗っていたのですが、ガソリンを入れる金がないとしょっちゅうボヤいていました。 彼は車を改造するのも好きでした。 或る日 「 車をチョット貸して、格好良くしてあげるから 」 の一言に、なんの懸念もなく 「 いいよ 」 と言ってしまいました。

 数日後、私のホンダ N-360 は悲惨な状態で帰って来ました。 後部シートは外され、そこにスペアタイヤが転がっており、両サイドの内張りは全て剥がされていました。 ハンドルの根本には、非純正の大きいタコメーター増設されて、ベルトで縛り付けてあります。 そして、前のスプリングは切り詰められ、後ろの板バネは引っ繰り返され、なんと、シャコタンです。

 そして、彼は得意顔で言ったのです。 「 重量が軽くなってスピード出るよ。 同じ N コロには絶対負けないぜ 」 と ・・・。 さらに続けて言いました。 「 この車で横浜は走るなよ、族に追いかけられるから 」 えっ?。

 車のリアガラスには YOKOHAMA FANTASTIC DRIVING COMPANIONYFDC ) と書いてありました。 どんなグループか分かりませんが、彼は私に最高のプレゼントをしたと思っている様でした。 こんなに思い込みが激しく、熱い 勘違い男 は今時はいませんね。 私は黙って受け入れるしかなかったのです。 今更どうしようもない ‼。
 数週間後、私は日光の ” いろは坂 ” をかっ飛ばしていました(笑)。


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