お伊勢参り2日目は久居駅で友人2人と落ち合って伊勢市に向かうはずだったが、友人たちは改札で待っていたのに、私は先にホームに降りており、ひとりで予定の列車に乗ってしまうというアクシデント。それでもなんとか外宮の入口で落ち合うことができた。
朝からすでに暑いので、外宮の入口にある展示館で少し涼んでいくことにする。伊勢神宮の歴史、特に式年遷宮と御装束神宝の調製にかかる技術を紹介する展示館。外宮正殿東側の原寸大模型が見どころで、実際には近づけない距離から細部を観察することができる。欄干に「五色の座玉(すえたま)」が置かれていることを初めて知った。調べたら、伊勢神宮と丹後の籠神社(このじんじゃ)にしかないそうだ。「伊勢神宮のふるさと」とも呼ばれる籠神社、成相寺に行ったときに寄ったことがあるかもしれないが、また行ってみたい。
ほかにも伊勢神宮の摂社末社など関係神社の一覧や、それらも基本的に式年遷宮を繰り返すシステムであること、毎日、朝夕の神饌を奉る神官のつとめなど、興味深い展示だった。
地元出身の友人の案内で、別宮(多賀宮、土宮、風宮)をめぐって、正宮に参拝。私が前回、お伊勢参りに来たのは、2013年の遷宮直後の2014年1月だったので、まだ新旧の社殿が並んでいたが、現在は旧社殿跡は更地になって、令和15年(2033)の式年遷宮に備えていた。ふむ、2033年なら、まだ私も体験することができるかな。
■月夜見宮
外宮の神域から少し離れたところにある別宮で、月読尊(ツクヨミノミコト)を祀る。伊勢はアマテラス、出雲にはスサノオだと思ったら、伊勢には、ツクヨミも祀られているのかと認識を新たにした。しかし調べたら、出雲にも月読社はあるようだ。
道路を隔てて、月夜見宮と隣り合っている小学校が、友人の母校であると聞く。
■月読宮
伊勢うどんの昼食のあと、近鉄で五十鈴川駅へ移動。ここにも内宮の別宮で、ツクヨミを祀る月読宮があるので立ち寄る。ここには三貴神の父母であるイザナギ・イザナミも一緒に祀られていた。イザナギ・イザナミも出雲や熊野のイメージだが、伊勢にもひっそりと(?)居場所があるのだな。
おはらい町やおかげ横丁の人混みに揉まれながら、内宮の正宮と別宮(風日祈宮など)を参拝。外宮、内宮どちらにも風の神様が祀られているのだな、と思いながら、「神風の」は伊勢の枕詞だったことを思い出す。夕方からは、美味しいお酒を存分にいただいて、お伊勢参りの一日を終えた。