竜安寺より南に位置する妙心寺に向かった。 訳の判らない車一台しか通れない道に入ってしまったが、10分ほどで運良く妙心寺の山門前に出た。
妙心寺は大きい。境内は東京ドーム7個分ほどあると説明を受けた。 その境内の中には塔頭が47有るとの事です。その中の1つが退蔵院です。
国宝の瓢鮎図(ひょうねんず)を所蔵する院です。水墨画の始祖「如拙」(じょせつ)筆による日本最古の水墨画との事です。
「瓢箪鯰」(ひょうたんなまず)抑々の発想は、この瓢鮎図によって名詞化されたもので、ことわざとして世俗的に解釈するとその意味は、瓢箪で鯰を押さえるように、のらりくらりとして要領を得ないと云う事、また骨折って功なく到底その目的を果たせないさまを云うようである。
方丈庭園は枯山水の「狩野元信の庭」と昭和の名園、中根金作が築いたと言われる「余香苑」の競演が見られました。
時期が時期だけに花は梅のみで目には今一でしたが、ここでは耳に素晴らしい思いが出来ました。それは「水琴窟」です。「つくばい」の下深く底を穿った瓶を伏せ込み、手洗水に使われた水が瓶に反響して妙なる琴の音の様に聞こえる。
日々あわただしい日暮らしの中、しばし侘び・寂びの風情を味わって頂ければ望外の喜びです。と添えられていました。