室生寺は奈良市街から遠く離れ、奈良県の東側よりで三重県に近い位置である。 関東から車で行くと東名~伊勢湾岸~東名阪~名阪国道(25号線)に乗り継ぎ、奈良市街よりも近く、山深く自然豊かな地である。
シャクナゲ
の時期の室生寺、
ボタン
の時期の長谷寺、
桜
の季節の吉野山は、これからが花景色を求める人たちで賑わう。
そんな雑踏を避け、静かな時期にゆったりと訪れるのも良いものである。
※室生寺縁起※
奈良時代の末期、のちに桓武天皇となる山辺(やまのべ)親王の病気平癒のため、興福寺の僧「賢憬」(けんけい)がこの山中に籠って祈願したところ、霊験あらたかに親王は全快された。
そのため、桓武天皇が即位すると勅命により国家のために創建されたのが
『室生寺』
である。 建立の実務に当たったのは賢憬の高弟「修円」(しゅうえん)であった。 修円は最澄(比叡山)や空海(高野山)と並んで当時の仏教界を指導する高名な学僧であった。
以来室生寺は、山林修行の道場として、また法相・真言・天台など、各宗兼学の寺院として独特の仏教文化を形成し、厳しく女人を禁制してきた高野山に対し、女人の済度をもはかる真言道場として女性の参詣を許したことから
『女人高野』
と親しまれている。
(参詣パンフレットより)
朱塗りの太鼓橋を渡り、本坊の門を見て、右の小石の敷かれた参道を仁王門へ進む。 仁王門前の受付でご朱印帳を購入しご朱印を頂いた。
仁王門を通り、間もなく行くと左手に鎧坂(よろいざか)と呼ばれる石段が見え、その上に国宝である「金堂」の杮葺(こけらぶき)の屋根も見える。
シャクナゲの時期のここからの写真と五重塔と石段の写真は、室生寺を代表する顔の様な写真である。
先日の雪が境内のアチコチに見られ、荘厳な境内を進むに、より一層身の引き締まる思いである。
鎧坂を上がると、正面側面ともに五間の単層寄棟造り杮葺の『金堂』が建ち、左手には三間四方の弥勒堂が建っていました。
更に階段を進み、本堂脇の石段越しに、室生寺のシンボルである五重塔の姿が目に入った。
どうせならもっと雪の残っている時の方が絵になったように感じた。
この国宝である『五重塔』は平成10年の台風で大きな損傷をこうむったが、平成12年に修復、落慶されました。
総高16.1mと、屋外に建つ五重塔では最小のものだそうです。 また、法隆寺の五重塔についで古い造立と言われています。
五重塔から奥の院へ、杉木立の中に長い石段が続き、手水舎から数えて338段、これを登るのはかなりきつい。 でも明日は高見山トレッキングであり、ウォーミングアップ
のつもりで皆さん頑張られた。
奥の院には、舞台造りの位牌堂と
弘法大師42歳の像を安置した御影堂が見られました。