遠くの山に行くのも良いが、たまには地元の山を歩いてみようと出かける計画をした。 週間予報も好天続きの様で、久し振りに西丹沢の登山詳細地図を広げてみた。 西丹沢らしい静寂な山旅を、ノンビリ単独で楽しむのも、これまた最高である。
7時 40分、西丹沢自然教室駐車場 に到着。周りにはミツマタの花が満開であった。 今回は何時もと違う登山靴を用意し、自然教室に登山計画書を提出後、7時 55分出発。 教室横の吊橋を渡り、西沢に沿って高度を上げてゆく。 歩き始めは新緑の中、景色も空気も綺麗というか?美味しく感じた。
自分の予想ではあまり登山者が入山しておらず、登山道の整備状況がどんなものかと不安に感じていた。
ところが、要所要所に登山道標示板が目に付き、広場や景色の良い場所にはテーブルベンチが設置され、沢を渡るにもしっかりした丸太橋が設置、急斜面には丸太ハシゴや階段があり、歩き易さは最高でした。(平成30年4月9日現在)
稜線に出るまでのアプローチには 体力を要すが、稜線に出た尾根歩きはハイキング気分に浸れる。 西沢コースの脇には下棚に本棚という滝が見られるので、コースを外れ立ち寄ってみた。
下棚 着、8時 43分。 結構水量があり、近くまで寄ってみた。とても綺麗な水にビックリ。 次の本棚にも寄ってみた(9時)が、ほとんど水量がなく、エッどこ と探すようであった。わざわざ寄ってみたのにガッカリ。
本棚を過ぎてからは、善六ノタワに向けて斜度が増し、汗を流す。 この辺りにはアセビや山桜が綺麗に咲いており、疲れを癒してくれた。
善六ノタワ 到着、9時 50分。 ヤセ尾根上のタワ(鞍部)に標示板があった。
善六ノタワを過ぎてからの登りと、畦ヶ丸(標高 1292m)手前の 2ヶ所にキツイ登りがあったが、まだ前半であり難なくクリアー。
畦ヶ丸 山頂 着、10時 35分。
15分休憩し避難小屋へ移動。 山頂と避難小屋の距離はは 100m位である。 小屋の中を覗いたりして 5分休憩。11時出発。
本人良い気持ちで 20分ほど闊歩。 周りを見て「アレッ」、自分がこれから向かおうとする甲相国境尾根が見えないと気づき 、普段見ない地図を広げ、何と北北東に進まなければいけないのに、南下していた。 これは計画外のコースであり、再び避難小屋まで戻り モロクボ沢の頭へと進路変更、予定の尾根が目に入りホッと。 畦ヶ丸と避難小屋付近で 1時間ほどフラフラしていたことになった。 畦ヶ丸を下る感じで進みモロクボ沢の頭 へは 2~3のアップダウンを繰り返し、11時 40分 到着。
ここからは予定の甲相国境尾根を北北東に向けての尾根歩きである。 この尾根は山塊が大きいので広々とし、なだらかで静寂この上ない樹林の素晴らしいコースである。
一気 にこの尾根の上に来られたら、多くの方々に是非歩いて頂きたいと感じました。 最高の尾根歩きが楽しめます。 バン木ノ頭通過、12時 05分。
小さなアップダウンも非常に良く整備されているので歩き易い。 東海自然歩道なので神奈川県でも整備に力を入れているのだろうと思います。
山屋にとっては少しでも登山道整備を進めて頂けると嬉しいです。 シャガグチ丸通過、12時 20分。
甲相国境尾根コースのこの辺りは、広い尾根でザックが無ければ 走れそうである。
黄色の綺麗なダンコウバイやサクラソウに似た白と薄紫で背丈が 5センチほどの花も見られた。
長い甲相国境尾根をモロクボ沢の頭から加入道山に向け三分の二辺りになる水晶沢の頭に 12時 55分 到着 。 20分の休憩を取り、遅い昼食とした。 道志側からの西風 が結構冷たかった。
ここからは、ほぼ平坦な道を白石峠に向かった。 まだ尾根付近の木々には、若葉もないので登山道も明るく気持ちよく歩けた。
白石峠 到着、13時 20分。
5分休憩し、予定通りに加入道~大室山~犬越路~用木沢出合へと 4時間半掛けて進むか そのまま、ここから用木沢出合へ 2時間で下るかと 思案したが、日は伸びたし暗くなっても、それなりの 準備は有ったので、予定通り歩くことに決定し直ぐ出発した。
10分登ったら、道志村分岐を通過、13時 35分。ブナ林 の山であり深山の雰囲気である。
更に 10分ほど登ったら右手方向に、丹沢山塊の最高峰「蛭ヶ岳」1673m、第の「檜洞丸」1601m、に次ぐ「大室山」 本峰1587mが望めたが、ずっと高峰であるのに驚いた。
13時 50分、加入道山1418mに到着。 尾根上で広い山頂である。 テーブルベンチと避難小屋あり 5分 休憩。
加入道山から大室山までは、ブナ林の中の平坦な稜線歩きが楽しめるが 2ヶ所、前大室と大室山本峰への登りが厳しかった。 林床にはコバイケイソウが芽吹きだしていた。
前大室通過、14時 10分。 広々した気持ちの良い稜線歩きである。
西ノ肩の手前には尾瀬を思わせるような木道が続き、色々な気分の歩きが楽しめた。
犬越路へ下る分岐点「西ノ肩」に 15時 05分 到着。 ここも広い場所でベンチあり、ノンビリできるところである。
ここから大室山山頂までは片道 5分の平坦路をピストンである。 折角来たので山頂に向かう。 丹沢山塊 第位の大室山 登頂、15時 10分。予定の三峰を達成できた。
山頂はブナ林に囲まれ、現在は木々の合い間より遠望できるが、夏場は展望が悪そうである。 5分休憩し、西ノ肩に戻る。15時 20分。 そのまま、丹沢主稜線コースを、その昔 武田信玄が軍犬 を先導させて越えたと伝えられる犬越路に向け下る。 この下りも登山道整備は完ぺきで、快調に高度を下げる。
この下りコースは斜度が緩急を繰り返しており、ホッとできる場所が所々にありながら下るので気分的に楽であった。 最後の下りで富士山を望むことができラッキーだった。
16時 10分、犬越路の避難小屋が見えた。
今回のコース上には立派な避難小屋が 3ヶ所にも存在し、登山道整備状況も素晴らしく、静かな山歩きが楽しめる 。 この西丹沢を沢山の方々に是非歩いて頂きたいと感じました。 5分休憩。
犬越路からは、あと 1時間半 頑張らなくてはいけないので、水分補給後すぐ下山。 下り始めの犬越路沢上部は足場の悪い落石が発生しそうなガレ場であり、慎重に下る。 斜度が緩くなると用木沢に沿ってミツバツツジに見送られながら川原歩き。
用木沢出合に近くなるにつれ沢が狭まり渓谷風に変わり、幾つかの堰堤を越え、アルミ橋を渡り探検気分が味わえる。
17時 15分、白石林道の用木沢出合にでた。
畦ヶ丸での 1時間のロスが無ければ順調であったのに、そこが今回の反省点である。 林道沿いには幾つかのキャンプ場がり、約 25分歩き西丹沢自然教室駐車場に17時 40分到着した。