黒岳と釈迦ヶ岳の谷間、標高約 1300mの森にある《にほんすずらん》の群生地。
貴重な「にほんすずらん」 種がこれだけ群生しているのは全国的にも珍しく、面積は約 2.6ヘクタールと本州随一の広さを誇り、非常に貴重な植生として、昭和 47年(1972)に山梨県の自然記念物に指定されました。
天然の白樺林や山野草が広がる森の中にひっそりと咲いています。
『幸福を呼ぶ花』ともいわれる小さくて可憐なすずらんや近くに咲く花々を見て来ましたので、ご覧ください。
🌷 スズラン (鈴蘭)🌷 ユリ科の多年草で、別名キミカゲソウ(君影草)ともいうようです。 名前のとおり鈴のような形をした、清楚な花。
大きな葉の陰に隠れるようにひっそりと咲き、花が終わると赤い実を結ぶ。香りが良く、香水の原料に用いられるそうです。
花屋さんでも見かけるようですが、ヨーロッパ原産の 「ドイツスズラン」 で、そちらと比較すると 「二ホンスズラン」 は小型で花も小さく可憐な表情です。
🌷 イカリソウ(錨草) 🌷 メギ科の多年草で花の形が船の錨(いかり)に似ているため、この名がついたようです。 花色は赤紫から白まであり、花を下向きにつけ変化に富んでいます。
花は直径2cmほどで花びらは4枚、その下部には長い距(きょ)と呼ばれる蜜の入った棒状の筒が四方に伸びている。葉は3出複葉で小葉はハート形をしています。
根は強壮剤として漢方で用いられる。
🌷 ウマノアシガタ (馬ノ脚形)🌷 キンポウゲ科の高さ30~60cmの多年草で、全草に毒があるようです。 黄色の5枚の花弁が光を良く反射するため、遠くからでも金色に輝いて見え、それで金鳳花(キンポウゲ)という別名があります。
名前の由来は、根生葉の形が馬の蹄(ひづめ)に似ているというが、あまり似ていない。
🌷 ササバギンラン(笹葉銀蘭) 🌷 ラン科。葉は長さ7~15cm、5~8枚が互い違いに付き茎を抱く。
花は白色で茎の先に上向きに数個つけるが、あまり開かない。
🌷 アマドコロ (甘野老)🌷 山野に普通なユリ科の多年草。
根茎がオニドコロ(ヤマノイモ科)に似て、甘く食用にできるため、その名が付いたようです。
花は筒状の白色で先端は緑色を帯び、長さは2cmほどで茎に沿って多くの花が垂れ下がる。
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