毎日、暑い日が 続いています。涼しい雪渓の上を歩いて下さい。
ここで、ご案内するのは日本三大雪渓の一つに数えられる『白馬大雪渓』
です。 標高差 600mの大雪渓を登山者が蟻んこ
の様に列をなして登る光景は、白馬岳(標高 2932m)の夏の風物詩となっています。
夏、最高に涼しい雪渓歩きを楽しみながら、山頂を目指す白馬大雪渓コースは北アルプス屈指の人気コースであります。
白馬尻から大雪渓を見上げる。
山頂に向かう途中から お花畑
が現れ、綺麗な高山植物に癒されながら疲れを忘れ頑張る。 何度も山仲間を案内したが、不思議と大雪渓は快晴で皆さんが喜んでくれた。
白馬尻付近で沢山見られる、白が綺麗なキヌガサソウ。
白馬尻から灌木帯を抜けると大雪渓の突端に出る。そこから雪渓終りの葱平(ねぶかっぴら)まで長さ2Kmほど登る。
大雪渓の左手、杓子岳側は岩がもろく歩いていても雪渓上に幾つもの岩が見られる。 これは杓子側から落ちて来た岩であり、落石が多い場所なので苦しい登りだが休憩は控えたい。 雪渓上に落ちてくる岩は
音を立てずに落ちて来るので、足元ばかり見ての登山は大変危険なので回りを見たり、特に左手には注意が必要です。
斜面のきつい雪渓は、どうしても足元ばかり見てしまうが、方向を誤らない様に赤いベンガラの上を一歩一歩確実に登ろう。
白馬尻から2時間半から3時間ほどで、雪渓上部の葱平(ねぶかっぴら)に到着である。 葱平は僅かな広場があり、落石に注意しながら小休止。
雪渓中央部は、まだ上部まで雪渓が延びている。
この辺りは雪解けが早く、沢山の花々が顔を見せてくれる。 蕾は紅紫色で、開花すると白くなるタカネイブキボウフウ(高嶺伊吹防風)。
清流を横切り、不安定な岩屑が目立つ斜面に取り付く。
段々、杓子岳(標高 2812m)の岩峰が近くなり、手前にはハクサンボウフウが見られた。
雪渓は終わり、崩れ易い岩場の急斜面を落石をしないよう慎重に高度を稼ぐ。 立ち休憩で見上げれば、お花畑が迎えてくれた。
急斜面を登り切ると、右手に小雪渓が見えて来た。
小雪渓を過ぎると氷河遺跡と言われる巨岩や高山植物のお花畑が広がる。 頂上宿舎が見えた。
振り返ると鋭い杓子岳の山頂がかっこいい。黄色い花はミヤマキンポウゲ。
巨岩から見える村営頂上宿舎まで、近そうだがきつくて意外と時間がかかった。 宿舎前から見た杓子岳。
村営頂上宿舎から雪渓越しに見上げると、白馬山荘が見えた。 頂上宿舎前の雪渓末端から流れ落ちる
水
がノドを潤してくれ、その美味しさに驚いた。
頂上宿舎から広々とした主稜線に出ると西側の山岳風景が目に飛び込んでくる。 遠く剱・立山の勇姿、足元の稜線をたどれば杓子岳(標高 2812m)や白馬鑓ヶ岳(標高 2903m)、すぐ手前には旭岳(標高 2867m)が見える。
白馬山荘までの稜線上にはウルップソウが群生していた。
稜線上の風当たりの強い岩礫地に株となって必死になって咲き誇る淡黄緑色のイワベンケイ。
白馬岳山頂に向かう途中の砂礫地で群生するイワツメクサ。
白馬岳山頂を見上げる。富山県側はなだらかな傾斜だが、長野県側は切れ落ちた断崖絶壁である。
ずっと以前は白馬山頂から三国境、白馬大池に向かう途中は、お花畑でコマクサを気にして歩かないと踏んでしまいそうなほど一面に咲いていた。
最近では岩で囲いを作り、ここに咲いていますよと知らせている様に激減しています。
白馬岳山頂から見た杓子岳、白馬鑓ヶ岳。
※ ご覧頂き、ありがとうございます。