「智恵子抄」に記されたほんとの空がある安達太良連峰。 標高 1700mの安達太良(あだたら)山は、万葉集に出てくる最北の山です。 磐梯朝日国立公園の南端に位置する安達太良連峰は、北から鬼面山、箕輪山、鉄山、安達太良山、和尚山がほぼ南北に並ぶ複合火山で、那須火山列の一つに数えられています。 標高もさほど高くなく、東側からの眺めはなだらかな裾野が広がる一見女性的な穏やかさですが、西側は火口が開き、火山活動によって変質した頂上付近には植物すら生えない、荒々しい男性的景観を示しています。
東北自動車道 の二本松 ICを 9時に出て、あだたら山ロープウェイのある奥岳登山口に向かいました。 ロープウェイ山麓駅に 9時半到着。
曇天のせいか紅葉シーズンは混雑すると聞いていたが運良く 9時 45分発に乗れ、標高差 400mを 10分で 8合目 標高 1350mの山頂駅に運んでくれた。
ここには登山装備がなくとも散策できる薬師岳パノラマパークがあります。
曇りで充分、山頂駅 で登山準備終了後、ただ雨の降らないことを祈り 10時に出発。
10分で薬師岳に着いた。 中々展望の良い所で遠景の紅葉が綺麗であった。
「この上の空がほんとの空です。」と書かれていましたが、ほんとの空は曇りでした。
登山道のアチコチに岩が飛び出したり大小の岩がゴロゴロし火山活動の歴史ある山であり、気が抜けない山である事を意識して進んだ。
足元に注意はするが登る斜度は緩く、お喋り しながら歩けるコースである。
途中には陽が出ていたらもっと素晴らしいのにと思われる紅葉、黄葉が緑の中に映えていた。
11時 45分、ようやく前方に安達太良山の山頂が霞んで見えた。
山頂に近づけば近づくほど火山の山であり植物の姿は消え、岩石や砂礫等の荒々しい姿となって、その荒涼とした山姿に驚いた。 山頂着、11時 50分。
『乳首山』ともいわれる安達太良山山頂 前にて
昼食と山頂への岩登りを楽しみ、全員での記念写真を撮り 12時 25分、峰ノ辻に向け下山開始。
こちらの下山道の北側には明治 33年(1900)の新火口が中央にある、立入禁止の沼ノ平火口があり風の向きでか 下山中に硫黄の臭いがプンプンしていた。
峰ノ辻 着、12時 45分。 私たちは左手、安達太良山から直接 峰ノ辻に来たが、正面からの下山パーティーは鉄山経由で、ここ峰ノ辻で合流している。
この辺りの山姿は火山でできた山であることが判る 荒涼としたところであった。 12時 55分 発。 次の目的地「くろがね小屋」を目指す。
ナナカマドの実が真っ赤に荒涼とした地に色を添えていた。
13時 15分、ケルンの見られる河原の様なところを進み、 しばらく下ると
ハイマツの中に色鮮やかな木々が混じり出してきた。 霞の中に薄っすらと燃えるような色が見える。
再び硫黄の臭いが感じられた。13時 35分、くろがね小屋 到着。 こちらの「くろがね小屋」は全国でも数少ない源泉かけ流しの温泉がある山小屋として沢山の登山者に親しまれ、軒先に吊るされた❝黒い鐘❞がシンボルであります。
くろがね小屋付近の紅葉が一番良い頃で感動し、晴れていないことが悔やまれました。
ここからは四駆の軽自動車なら 走れる幅の林道歩きになり、その両脇の木々が素晴らしい紅葉でブラブラと目が最高に楽しめる道でした。
途中には蛇行する林道を横切る様に旧道と言うか近道があり、近い方を下ろうと欲に転んだら、狭くて田んぼの様にグジャグジャで急な道となり戻ることもできず、泥だらけの登山靴がみじめでした。 滑って尻もちをつかなかったことが幸いでした。
再び林道に合流し、烏川橋を渡ったら登山道とあだたら渓谷自然遊歩道の分岐を 14時 55分通過。 折角なので渓谷遊歩道を下った。
烏川に架かる橋を 2度渡り返しながら幾つもの滝が見られ、紅葉と渓谷の水流が中々良く合い、思いもよらぬ美しい渓谷に驚きました。
15時 25分、ロープウェイ山麓駅のある奥岳登山口に全員無事下山しました。