ここでも何回か紹介している「城の山古墳」。日本海側最北の前期古墳時代の円墳は、大和政権との深いつながりを示す副葬品が数々出土し、昨年の考古学の話題を独占、全国からも注目されるものになった。
昨日は、出土品の一部が報道関係者に公開され、調査・分析の内容も報告された。通信社をはじめ県内マスコミ各社の記者が、一通りの説明の後、発掘の指導にあたった新潟大学の橋本教授を囲んで熱心な取材を繰り広げた。(写真上:橋本教授(右奥)を囲む報道陣)
特に、銅鏡は、全国でも稀少と言われる龍がデザインされた「盤龍鏡(ばんりゅうきょう)」というもので、中国から伝わったとも考えられることから、埋葬者がかなりの力を持った人物であったことが予想されるのだそうです。(写真下:並べられた出土品を撮影するカメラクルー)
畿内・西日本から見れば、1700年前の新潟は間違いなく辺境の地だったろう。それでも私たちの地元には、誇るべき文化が存在していたことを裏付ける、貴重な調査の真っ只中にいることを誇らしく思う反面、責任の重大さも感じています。