信濃川発電所の「浅河原調整池」(5月21日記事)や柏崎市の水がめ「川内ダム」(5月27日記事)を紹介したときに、「お勧めのアース(フィル)ダムがある」と書き込んでいたが、実はそれが佐渡にある「佐和田ダム」である。
今回孫も連れて行ってたし、果たして行けるのかどうか半ば諦めていたところ、娘が「いいところだよ」と後押しするかの言葉。娘を案内人に念願のダムを訪れることができた。(案内がなかったら、別のダムを目指すところだった。)
佐和田市街地である東大通の国道350号からクルマで10分ほど。アースダムだけに、この時期は草や雑木に覆われて下から堤体をしっかりと確認することは困難。ダムの堤頂までクルマを走らせることになる。
上の写真のように、堤頂はコンクリートで塗られていて、アースダムとしては立派な造りだ(ちょっと失礼な言い方ですが)。管理施設(今は常駐していない様子)も立派なものがあって、貯水池も大きい(この日の貯水量は少なかったけど。)上の写真の立派な洪水吐も印象的だ。
実はこの佐和田ダム、アースダムとしては県内一の堤高45メートルを誇る。前述の川西ダム(まだ行ったことはないのですが)は43メートルだから、佐和田の方が2メートル高い。1988年竣工、アースダムとしては比較的新しい。
川西は堤頂長(堤防の長さ)が170メートルで、佐和田より40メートルほど長いのだが、貯水量や流域面積は文句なく佐和田ダムの方が規模を上回るといっていい。だから県内随一のアースダムといっていいと思う。
佐渡では、灌漑用のため池としてアースダムが多く建設されている。島では農業用水の確保が大きな課題だ。先輩の新穂ダムを筆頭に、アースダムの宝庫。近年、大野川ダムや、久知川ダムなど、県土木部管理の多目的重力コンクリートダムもあるんですがね?
ただ、佐和田ダムの場合、コア(堤体中心の遮水ゾーン)が斜めに三か所設置されている(三層の傾斜コア型ゾーンタイプ)といったマニアック場部分や、堤頂から海(真野湾)や市街地が一望できるといった一般の人が喜びそうな景観も魅力とされている。
県営事業として建設され、国仲西部土地改良区が管理。水環境整備事業を活用、また地元ボランティアなども活動しながら、遊歩道、広場、東屋、植栽など、きれいに整備されているお勧めのスポットです!