先週、3月16日に発生した福島沖での地震。福島県や宮城県では震度6強の大きな揺れで、各所に大きな被害をもたらした。地元でも震度3、夜中のことではあったが、しっかりと揺れは感じた。
その被害の中でショッキングだったのは、この地震の揺れで東北新幹線「やまびこ223号」が福島・白石蔵王間で脱線したとのニュース。E5・E6の長大編成17両のうち16両が脱線したというが、けが人などが出なかったことは幸い。
平成16年(2004年)の中越地震でも同じような被害に見舞われた新幹線だが、国内の鉄道には「ユレダス」という早期地震検知警報システムが導入されており、大きな事故にはつながらずに済んだのだが、200キロを超えるスピードの新幹線なので、冷や汗ものであることは確か。(上越、東北の各新幹線事故では、走行中ではあったものの、停車駅が近く減速していたことも大きいと言われている。)
報道でも、この地震以後、首都圏と東北・北海道の各地を結ぶ大動脈である東北新幹線がストップし、航空便や在来線を使った臨時便の運航が伝えられている。丁度、卒業・就職や年度末の移動など、人の動きが活発になる時期だから。
その中に、下り方向の那須塩原まで営業している東北新幹線から接続するように、在来線(東北本線)で運行されたのが「いなほ」仕様のE653系。19日からの3連休のみで仙台までの2往復だは、しっかりと新潟から支援に出向いたのだ。ニュースを見ていて「おー!いなほだ!」と叫んでしまった。
そのほか、地元の羽越線のいなほも、秋田まで延長運転する列車も運行されており、東北での災害時には、日本海沿岸縦貫線の重要性を3.11の時と同様にアピールする形になった。ローカル線の見直しにもつながればいい。
(写真下:NHKのwebニュースで臨時便の運航に使用されるE653と、地元・中条駅に入線するいなほ号(2013年秋、E653で最初の運行時)。)