無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

ぬちがふう 命果報 -玉砕場からの証言ー

2013-08-12 | 2015以前の映画評


「ぬちがふう 命果報 -玉砕場からの証言―」 朴壽南監督 △

 20年以上かけて沖縄で死んだ朝鮮人軍属や慰安婦に関しての証言、そして沖縄の人々の玉砕に関しての証言を集めた朴監督のライフワークの集大成です。右傾化した政治家たちが歴史の真実を捻じ曲げようとすればするほど逆に新たな真実が掘り起こされていきます。そして軍隊の銃口は常にその国の国民に向けられるのだということを再確認させてくれます。
 貴重な証言ばかりでどれも伝えたいという気持ちはわかりますが同じような場面が繰り返されることが多く、もっとしぼって短くした方がより効果的だったのではないでしょうか。132分は長すぎます。
 タバコは、90年代に韓国から沖縄を訪れたもと軍属の人たちがほとんど喫煙していました(△)。

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爆心 長崎の空

2013-08-12 | 2015以前の映画評


「爆心 長崎の空」 日向寺太郎監督 ××

 恋人とのデート中に母親が急死したことに罪悪感を感じている大学生の清水(北乃きい)と娘を急死させてしまって心を病んでいる母親砂織(稲森いずみ)が出会い、心を通わせます。そのことがきっかけともなってふたりはそれぞれ未来に向かって生きていこうとするのでした。
 300年続くキリシタンの家系と信仰、母親から虐待されていた青年(柳楽優弥)、自由奔放に生きている砂織の妹(池脇千鶴)などが物語に奥行きを持たせています。根底にあるのは、原爆によって一瞬にしてすべてがなくなってしまうという喪失感と、今生きているということのかけがえのなさを表現しました。
 久しぶりの柳楽優弥ほか中堅どころの俳優の演技はよかったのですが、いまひとつ欲張り過ぎたのか何かが足りなかったのか、惜しい出来でした。
 タバコは「自由奔放」な池脇千鶴が数回喫煙(××)、さすがに妊娠している姉が近くに来たときはすぐに消したのでそこは評価できますが、池脇と関わる柳楽が真似をして喫煙するのは見たくない場面でした。また、虐待されてタバコの火を押し付けられた跡があるというのもあまりいい気持ちのするものではありません。本当にタバコは必要だったのでしょうか、再考をお願いします。

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