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「閉鎖病棟 〜それぞれの朝〜」 PG12 平山秀幸監督 ☓
現役の精神科医で小説家の帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)のベストセラー小説を映画化しました。
長野県のとある場所にある精神科病院で暮らす人々の姿を描きました。
死刑執行されたものの死ななかった元死刑囚秀丸(笑福亭鶴瓶)、幻聴がひどく家族に疎まれ入院しているチュウさん(綾野剛)、父親からの性的虐待で心を閉ざし入院した由紀(小松菜奈)、それぞれ厳しい過去を背負っていますが、院内ではなんとか人間らしく暮らしていました。
ところが、秀丸があることをきっかけに殺人を犯してしまいます。立ち直ろうとしていた患者たちはどうなるのでしょうか。
患者たちはそれぞれ個性的ですが、面会に現れる家族のほうが非人道的だったり暴力的だったりエゴイストだったり多くの問題がありそうです。
主役3人の好演はみごとでしたが、特に小松菜奈は女優としての成長が感じられ、また悪役の(ネタバレ 失礼)渋川清彦が彼をおいて他にいないだろうと思われる怪演(?)でした。
タバコは、死刑執行を取り仕切る役人の一人がなぜか相談中に喫煙しました。(☓)時代を表すために必要だったのか、死刑をこんな風に安易な話し合いで決めているという状況の説明なのか意味不明です。また、院内に喫煙所があり患者のひとりが喫煙しました。ライターで火を点けてあげるのは看護師でした。精神科の喫煙についていろいろ議論のあるところですが、ここでは「議論がある。」ということだけにしておきます。