
「AI崩壊」 入江悠監督 ☓加熱式タバコ
2030年の近未来を舞台にしたAIが暴走するというサスペンスで、入江監督自身のオリジナル脚本です。
天才科学者桐生(大沢たかお)が数年前にガンで苦しむ妻のために開発した医療用AI「のぞみ」は妻の命を救うには間に合わなかったものの今では多くの人々の命を守る不可欠の存在となっていました。ところが、突然その「のぞみ」がプログラムされていない選別を始め次々と殺戮をしていったのです。警視庁のこちらも天才的捜査官桜庭(岩田剛典)はその犯人を桐生と断定します。桐生は「のぞみ」の暴走を止められるのは自分しかいないと「のぞみ」の管理会社の社長西村(賀来賢人)と密かに連絡を取りながら警察の追跡から逃れますが、網の目のように張り巡らされた監視システムがじわじわと追い詰めるのでした。
警察組織と首相による国民の個人データをすべて把握しようとする政治的陰謀が絡み「恐怖の近未来」を描いています。暴走の被害を受けないのはシステムの参加率が低かった沖縄県だけだったというのも皮肉な話です。
この作品から学ぶことは国家が旗振りをして国民を動員しようとすることはろくな結果を招かないということです。マイナンバーに登録してなくてよかった。
タバコは、警察組織の一員望月(高嶋政宏)が仕事中に職場内で加熱式タバコを吸います。加熱式タバコは受動喫煙被害については紙巻きタバコと同じです。決められた喫煙所でひっそり吸ってください。その他まちなかを逃亡する場面でタバコ会社の灰皿で喫煙する人が一瞬映りました。