kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

どれだけ伝わるか?

2009-11-25 | 陸上競技
ここ最近ミーティングをしていませんでした。久々にミーティングをして、ふと過去のblogを見返してみました。人間ですから言っている事がブレたりしている可能性があるからです。正しい考え方というのがあるかどうかわかりませんが、言っている内容が大幅に変わっていたら選手も信頼はしてくれないと思ったからです。

見直してみると数年前からひたすら同じことを言い続けています。言い方は多少変わったかもしれませんが、伝えようとしていることは全く変わっていません。安心しました(笑)。ここを上手く伝えられなかった今までの私の力量不足を痛感しました。選手を本気にさせる働きかけが出来なかったと思います。だから「誰のためにやるのか」を理解させることが出来なかった。こちらからガンガン与えているだけでは絶対に伝わりません。受け取る側の成長をしっかりと待たなければいけません。たった2年ちょっとしかない期間の中で待つというのは非常に時間がもったいない。しかし、受け取る側に受け取る気がなければどれだけやっても意味がないのです。
キャッチボールをするときに、相手がグローブを持たずにボールを取る気がない状態でどれだけ良い所にボールを投げても取ってもらえません。どんなに美味しい料理があって、周りが美味しいからと進めても本人が食べる意志が無ければ食べない。それと同じで本人がどれだけ「競技をやりたい」「強くなりたい」と切実に願うか変わってくると思います。

口で言うのは非常に簡単です。頑張りますと言っておけばその場は適当に過ごせます。でも実際はどうなのか?その場をやり過ごしても結果的に自分にはプラスにはなりません。誰のためになるのか分からないのです。今のうちの選手、常に目標を口にして日誌に書きます。それに対する想いがかなり強い。でも、本当にそれを達成するためには何をするべきかをもう少し考えていく必要がある気がします。表面的な理解で終わってしまったら意味がないのです。どれだけ1つの事に賭けて力を注げるか?エネルギーの総量は決まっています。それを様々な所に分散させてしまうと大切な所に使うエネルギーが少なくなってしまう。それだけです。

別にチーム状態が悪いとは思いません。むしろかなり良い状態だと感じています。昨年あった「甘さ」は抜けてきている感じがします。これ以上選手を追い詰めるような事はしたくないと思っています。余裕がなくなると結果的に故障につながっていきますから。それでも目指す場所に向けては気迫が足りない。そう思います。

「昨年のチームを越える」事が目標ではありません。「昨年と比べて~が良くなった」ということを求めていては意味がなくなります。昨年と比べてではなく、目標に必要な努力ができているか、必要な事が理解できているかどうかが重要だと思います。私に認められたいというレベルで物事を考えているようでは努力の方向が間違いなく変わっていきます。大切なのは「取り組みのレベル」ではなく、「強くなること」です。他校と争うのは取り組み方ではなく、「競技力」なのです。一生懸命取り組んだとしてもその方向性が間違っていて強くなれなかったらその取り組みは「自己満足」になってしまう。強くなるために取り組む姿勢は非常に大切な要素ですが、取り組む姿勢だけでは戦うことはできないということをきちんと理解しておく必要があります。

しつこいようですが何度も何度も繰り返し話続けています。これがどこまで伝わるか?私自身も独りよがりにならないようにしていかなければいけません。伝えたつもりになって満足しているようでは本当の成長につながりません。こうやってblogを書きますが、この記事を見て誰かに何かが伝わるのでしょうか?自分の頭の整理にはつながります。メッセージ性が強いblogは受け入れられる可能性が低いのではないかと感じます。内容が小難しいですから。伝わるか?

うちの選手、見ていると随分成長していると思います。目指すところに向けて真っ直ぐな目で向かっている感じがします。良い状態だとは思いますね。強くなって欲しいと願います。
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本気になる

2009-11-25 | 陸上競技
文化祭期間中、なかなか全体に話をすることが出来ませんでした。バタバタしていたのもありますし、学級閉鎖で全員が集まることが出来ませんでしたから。

勉強会が終わった後に全体に話をしました。誰のためにやるかという部分をもう一度確認するためです。「練習をする」「勉強をする」というのは結局誰のためになるのかをもう少し考えてみる必要があります。高校生レベルでは「誰かが見ているから頑張る」というのが少なからずあります。「カッコいい」とは何か?そこが全てだと思います。価値観の問題です。

今回の文化祭期間中、うちの部の選手ではありませんが一部の男子はクラスを手伝わずずっと鬼ごっこをしていました。周りは冷めた目で見ていましたが本人達は全く気づきません。それがカッコいいと思っているのです。自分達は周りと違うことをしている、集団で遊んでいるから問題はないという雰囲気がありました。また、女子に関してはスカート丈がかなり短くなっていましたし眉毛がかなり細くなっている者もいました。部活動をやっていた者でさえ、制約が無くなった途端に周りに流される。本当にそれで良いのか?それがカッコいいのかを問いました。

裏表がある人間は何のためにやっているのかをきちんと理解できていません。先生に怒られるから、周りがやっているから、先生は見ていないから…という部分で物事を判断します。うちの選手がこのような状態であれば指導者として選手の何を信じれば良いのか?口で「全員で中国」「インターハイ」と言っても結局見ていないところではきちんとできない、易きに流れるのであれば信頼関係は成立しません。

先日も書きましたが今の女子は徹底されています。自主的にマスクもしていましたし、スカート丈や服装に関しては当たり前の事を当たり前にできます。競技を退いた3年生ですらきちんと守ります。これは特別ではなく当たり前の事だと思います。ここが出来たから強くなるのか?と言われるかもしれませんが、自分の中の覚悟、自覚、制約の部分だと思います。自分の中に決めたルールを守れるかどうかは「意志の強さ」につながります。決められたこと、やろうとしている事をなにがなんでもやってやろうという「心」の強さです。

昨年、一度スカート丈の事で注意した事があります。その話も少ししました。修学旅行中でしたが周りに流されて「少しだから…」という気持ちが出たのだと思います。しかし、それを許して良いのか?場所が変われば何をしてもいいのか?それを許せば他の者も全て許さなければいけない。加えて「裏切り行為」だと思いました。チーム内の中心となりみんなから信頼を得なければいけない選手が、みんなが見ていないからといって周りに流されて良いのか?その場が良ければそれで良いのか?
チームの中心選手でしたが「辞めて良い」と言い放ちました。本気でそう思っていました。「心」がつながらないチームでインターハイに行ったとしても全く意味がないと感じたからです。チームを代表してリレーを走る選手が周りを裏切る、裏表があるというチームでは意味がないと強く感じたからです。仲間の前で「目標」を口にしてもそれを信じてやっていくことができない状況やとりあえず口にするだけの状態でやっていく事に意味はありません。誰のためにもなりませんから。幸いその後劇的な変化を見せてくれて県を代表するような選手に成長してくれました。チーム内の信頼も厚い選手となりましたが、「心が変われば全てが変わる」という良い手本となりました。

逆に言われていた事を理解しようとせず悪いのは全て指導者だと言い続けた選手もいました。私の関わり方にも問題があったのかもしれませんが、「足が痛いのに走らされた」「自分の事を理解してくれない」「ひいきをする」と非難して自分のやるべきことから逃げていました。文化祭では化粧をする、スカート丈は短い、私に見られそうになったら隠れる。それで練習を本気でやると言ってもなかなか信頼はできません。誰のためなのかが分かっていない。どれだけ力があっても本気になれない者は大切な場面で力を出せません。日常生活で裏表がある行動をしていて練習だけ全ての力を使って取り組めるという可能性はないのです。

本気になれと話しました。何を持って本気なのか?自分自身しかわからないかもしれません。持っている力を出し切るためには本気になってやっていかなければ結果にはつながらないのです。どうせやるならどちらが良いか?考えたらわかるはずです。本気で取り組めばやるべき事が見えてくる。そう思います。伝われば変わるでしょうし伝わらなければ変わらない。それだけです。話を理解できれば何が大切かがわかるはずです。今の選手、現段階ではかなりの意識レベルだと思います。ここは理解しているとは思いますが、やはり念押しはしておかなければいけないですね。今後の行動をみていきたいと思います。本気になれるか?
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