kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

自分の人生に責任を持つ

2011-11-03 | 陸上競技
月曜日、掃除が終わってからトレーニングルームでミーティングをしました。本を読み進めていくという形で基本的な考え方を見直そうと考えていました。紙を渡してこれを読んでおけでは間違いなく無理だろうなと感じていたのでこちらが主導権を握ってやっていくようにしました。

第1回の内容は「自分の人生に責任を持つ」という内容です。題目は難しいですが書いてある内容はいたってシンプル。とはいえ高校生が読むには少し難しいかもしれません。「人は誰もが幸せになる権利がある」と思いこんでいる。実は違うのだというところから始まります。自分が何もしなくても周りの人が自分を幸せにしてくれると考えてしまう傾向があるということが書いてあります。人は上手くいかないことがあればそれは人のせいだと思う。自分はきちんとやっているのひ周りの人間が手伝ってくれないから上手くいかないと。自分の人生ですから本当であれば全て「自己責任」なのです。自分が上手くいかないのは人のせいだと思っている間は絶対に成功しない。誰が問題を解決するのかを自分自身がきちんと理解しなければいけない。ここが最も基本的な部分だと思います。たった2ページです(笑)。

さらにもう1つだけ読みました。これも2ページ、「問題点を直視する」という内容です。たとえ話なのですが、街頭の下で鍵を探している男がいたので女が1時間ばかり一緒に探してやったというものです。見つからないので女がどこで鍵を落としたのかと尋ねると「家の中で落としたのだが街頭の下のほうが明るいのでここで探している」という話です。問題は全く別のところにあるのに解決策が見つからない場所で探していては答えは見つかりません。問題が解決できない人はその問題点が「環境」「顧問」「友人」「親」にあると考えているから何も変わらないのです。問題点は自分自身の中にある。ここが分らなければ先には進めないということを認識しないといけません。

30分程度でしたが読み聞かせました。読むだけではなくこちらから質問をして内容を確認。なかなか答えられません。考えるという行為が著しく少なくなっているのが原因だと思います。言われたことをやればいいと思っている間は何も変わりません。練習メニューを与えられそれを考えずにやる。それで本当に強くなれるのか?強くなりたいのは誰なのか?この辺りをもっともっと考えないといけないと思っています。自分自身の内面と向き合う時間を作ることで気がつかなかった自分自身に気付く。競技力云々よりも「人間としての力」をつけてやりたいと思っています。そんなことが一顧問に出来るのか?エゴかもしれませんが出来ると考えています。だから諦めずに関わっていく。精神的なダメージを受けながらも諦めずにやっていく。これしかありません。

この日は自宅に帰って日誌に話の内容をまとめていくように指示しました。内面の振り返りのために日誌を書いているのです。活用しない手はありません。どれだけ変わっていくか?自分自身の人生にしっかりと責任を持ってもらいたいですね。
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練習よりももっと大切なこと

2011-11-03 | 陸上競技
月曜日、シーズン最後の試合が終わり次に向けての再出発になります。本来であれば県体が終わった後に3年生から一言ずつ話をしてもらって新しいスタートという形なのですが、blogにも書いたように1人試合中に体調不良で帰りました。そのため全員がそろって区切りをつけるということができませんでした。月曜日の放課後に実施しようと思っていたらこの日も休み・・・。大事なところで力を発揮できない典型的なパターンです。そのため3年生はまた別の機会に・・・。部室の掃除をするように指示をしておきました。普段から使用している部室の使用状況があまりよくありません。もう少し整理整頓をして感謝の気持ちを持って使わないといけないと思います。どれだけ時間がかかってもきれいにするようにさせました。

私は別のものを準備していました。この1年間の反省を踏まえて練習をするよりももっともっと大切なことがあるというのを痛感しました。チームが強くなり県総体で総合優勝をしたりするレベルまで階段を上がっていました。これから全国に向けてというところまでいっての大きな転落。「上級生の背中を見て成長する」という部分が著しく不足していました。希薄な人間関係からもその辺りは読み取れる部分です。このような状態になるのではないかという予測は1年前の県体の時に感じていました。3年生の最後の大会、出発する日の朝練を無断で欠席したものがいました。理由はとてもここに書けるようなものではありません。「別に良いと思った」と自分のやりたいこと(あり得ないこと)を優先して朝練に来なかったのです。保護者の前でかなり激怒しましたが保護者は途中で何も言わずに帰っていきました。用事があったのだとは思いますが目の前で子供が注意を受けていたにもかかわらず普通に帰ってしまうとは・・・。難しいなと強く感じていました。言葉は悪いかもしれませんが「裏切行為」があってもそれを何とも思わない選手がいたのでは間違いなく強くなるはずがありません。結局それが尾を引いてチームはこれまでにないレベルで勝負をしないといけない状態でした。練習の工夫云々ではなくもっと前の段階できちんとしたものを身に着けていかないといけないと感じました。

冬期練習中、とにかく「人の責任」だという発言が繰り返されました。自分は練習をしたいのだが他の者が足を引っ張る。自分の取り組みを見直さずに悪いのはすべて他人。こういう状態が続いて本当に強くなるはずがありません。このころ特に感じていたのが「練習をやらされている」という負の雰囲気があったということです。体重管理、人間関係、自己管理など1から言ってもそれができないという状況の繰り返し。否定的な書き方が多くなっているのかもしれませんが本当に辛い日々でした。こちらがどれだけ心を痛めて話をしても全く通じない。こんな状態で「戦うチーム」ができるはずはありません。こちらが求める練習レベルの半分程度でしか冬期は積めませんでした。春先も試合前に全くアップしないで話をしているというあり得ない状態があって退部届を渡したことがあります。何のためにやっているのかがわからない。その状態で指導をするのか?かなりの疑問を抱えながらやっていました。ほぼ鬱状態でしたね。

こんな書き方をしていると関係者はかなり気分を害されるかもしれませんが、ここに書けるレベルに抑えています。せっかくの高校生活。強くなる可能性を秘めているのにそのまま適当にやっていくというのは私自身納得できません。可能性を引き出していくためにはきちんとした取り組みが必要になるのです。


今年は冬期に入る前に「心」を最優先しようと考えました。練習云々ではなくもっともっと根本的な部分を育てないと意味がないのではないかと感じていました。今回の県体でも「雨に濡れてもきにならない」「人のものだから適当に扱う」「自分の都合で約束事を守らない」などなどかなりいろいろなことがありました。この状態で冬期練習に入っても昨年と同じことの繰り返しになるのは間違いありません。これを変えていくためには「考え方」を変えていく必要があります。うちの選手は基本的にマイナス思考です。自分はダメだと思っている部分が強くあります。ここを変えていくための方法を考えしっかりとした取り組みをさせていかないといけません。「性格だから・・・」とあきらめていては何も始まりません。性格は変えられるのです。本人が必要だと思えば必ず変わる。そのような選手を何人も見てきました。必要だと考えない、自分の問題点を直視できないから何も変わらないまま時間が過ぎていくのです。

練習をするのは選手です。その選手の取り組む姿勢が育たなければどのような環境を与えられても強くはなりません。当然の結果です。このためのある本をコピーして渡すことにしました。考え方の基本的な部分です。国語の教員に相談しましたが文章を読んだだけでは分からないだろうということでした。最近の子供たちは抽象的な文章、比喩を使った文章に対する理解が不足しているとのこと。ストレートに話をしないと分からない。そう言われました。ストレートに話すとそれだけしかわからないと感じていたので、本の内容を1ページずつ解説しながら読み進めていくことにしました。今の子供たちは本を読むことが著しく少ない。このような状態で文章を読ませてもわからないだろうし、話をしてもその意味が分からないということが多々あるのではないかと感じています。「分からない」なら「分かる」ようにする工夫が必要です。時間はかかるかもしれませんが「心」「考え方」を変えていくためには労力を惜しんではいけない。

練習をすることよりももっともっと大切なことがある。誰のためにやっているのかを理解させていかいないといけない。そう思い練習はしばらくやらないようにしようと考えました。これがどう選手に届くか?見ていてください。
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