kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

科学的な指標

2011-11-07 | 陸上競技
土曜日、午後からは徳山大学のスポーツイベントに参加してきました。大学が文化祭に合わせて施設設備の一般公開をするためにイベントを実施するとのことでした。高校生に参加してもらいたいと言われて直接参加を依頼されたので協力させてもらうことにしました。

実施項目はハイスピードカメラによる動作分析、無酸素能力、有酸素能力の測定でした。有酸素能力の測定に関しては1人20分くらいかかるという話だったので短長のみ。高校生が値を見ても分からないので気分転換に実施させてもらうという感じですね(笑)。

最初はハイスピードカメラによる測定。本当であれば人工芝の上で中間疾走の動きを分析するということでした。スパイクを履かないで中間のスピードが上がらない状態での撮影はイマイチかなーと思っていましたが、雨が降っていたので走ることが出来ません。したがって室内でスタートの動きの撮影に。後でプリントアウトしてもらって選手が自分達で見れるということでした。視覚的に自分の走りが見れるというのは高校生にとっては面白いでしょうね。興味関心としては非常に高まると思います。
スタートは室内で最初の数歩だけを撮影しました。スタブロなし、スパイクなしですから実際の動きとは異なります。イメージとしてはある程度確認できるかなといった感じです。

大学院時代はこういう実験に参加させてもらうことが多くありました。そういう環境にいると「科学的な見方が全て」という錯覚に陥ります。教員になった当初はそういう視点から抜け出せない自分がいました。今思うと恥ずかしいですね(笑)。動作分析等だけを見ても実際の指導には生かせません。連続した動きの一部分だけを切り取った所で実際の動きのイメージとは異なります。「トップ選手の動きがこうだから正しい」という後付けのような形では指導がぶれていきます。
今回の実験は視覚的に生徒にプラスになればと思っています。1つ1つの動きについて話しはしません。あまり意味はないですから。データや映像というのは使い方次第で効果があると思います。ここの動きが…と細かい部分を言っても瞬間的な動きですから修正はできません。不可能です。最低限の情報として与えていけば良いかなという感じです。

色々と経験させてもらえて選手としては楽しかったのではないかと思います。短長は最大酸素摂取量を測定していましたからかなりの時間を拘束されました。短短は時間があったのでひたすら自分たちで補強とストレッチを実施していました。こういう時間の使い方が競技者としての成績を大きく変えていくのではないかと考えます。言われずに自分から考えてできるようにならないと本物にはなりません。

イベント終了後、学校に戻り目標などをラミネートしました。とにかく毎日目につく場所に置いておく。一日に何度も目標を確認する。具体的な行動指針を確認する。他の人に目標を見てもらう。これだけで行動が変わってきます。科学的な部分とは離れているかもしれません。こちらは何もデータとして示すものがありませんから。しかし、アウトプットだけ求めるのではなくその中身をきちんと吟味していくことが重要です。

どれだけ本人たちが本物に近づけるでしょうか?見守っていきたいと思いますね。
コメント
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