kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

人の気持ちを理解する

2011-11-22 | 陸上競技
土曜日の文化祭、ちょっと思うことがありました。実は、この文化祭で商業の生徒が中心となって東北大震災の復興支援をしようという話になっていました。福島の小学校が授業再開のために雑巾を必要としているというのをネットで調べて来ました。放射能汚染のために一度使った雑巾は処分しないといけないということでした。それを知って高校生にできることという意味で文化祭で雑巾を集めようと決めました。

本来なら学校全体で取り組むような内容だと思います。うちはそこまで出来ていないので、一部の女子生徒が中心となり取り組んでくれました。この子は他の人にお願いするのだからまずは自分がという想いで一人で100枚以上雑巾を作ってきました。かなりの時間を要したと思いますが準備をしてくれていました。また、ケーブルテレビやラジオに出演して取り組みをPRしてくれました。高校生のこういう気持ちは嬉しいですね。なかなかできることではありません。この姿に心打たれて生活部の生徒も空き時間に雑巾を縫ってくれました。本当にありがたいことです。人の心を動かす取り組みをするというのは本人が意識してやっているのではなく人間性が出てきての行動だと思います。誰かに認められようしてやっているわけではなく被災地の復興に何か自分にできることをしたいという気持ちからの行動です。私も協力できることをしてあげたいと感じていました。

文化祭当日、かなりの雨でした。なかなか雑巾を持って来てくれる人は少ないだろうといった感じがありました。途中様子を見に行ったら中心となってやっていた子の表情が曇っていました。どうしたのかと聞くと信じられない事が起きていました。当日雨だったので3年生の一部が無断で集めた雑巾を持ち出して足を拭いたり廊下を拭いたりしていたようです。わざわざ別の場所に置いていたにも関わらずです。準備室に置いてあったので知らずに使ったということはないと思います。知ってはいたがあるから使ったというレベルだと思います。雑巾たまから別にいいだろうという軽い気持ちだったのかもしれません。しかし、それを準備してきた子はどう感じたでしょうか?言葉に出来ない哀しさがあったはずです。元に戻してと声を振り絞って言ったようですがそれ以上は何も言えなかったようです。何故他人の気持ちを感じ取れないのか?信じられない気持ちでした。

やり切れない気持ちでした。私に何が出来るか?この子の気持ちを考えると哀しかったですね。何とか雑巾を集めるために協力をしてもらう人を増やそうと思い、クラスの生徒に投げ掛けました。事情を説明し、嫌な想いをしている子がいる、気持ちを汲んでやってもらいたい。1人1枚でも良いので。タオルだけでも問題はない。何か助けになる事をしてやってもらえないだろうか?多くの子が共感してくれたようです。自分は雑巾を縫えないのでタオルだけもって行くと言ってくれる子も複数いました。また卒業生にも頼んで集めてもらう事にしました。賛同を得て協力してもらえるといえのはありがたいことです。

一人でも多く他人の気持ちが分かる生徒を育てたい。そう思ってやってきました。分からない子がいるのも事実です。それでも話をして感じとってくれる子もいるのです。ここを大切していきたいと思います。言っている意味がわかってくれるというだけで嬉しい。困っている人がいたら手を差し伸べることが出来る人間なって欲しい。当たり前のことが当たり前だとわかってくれる生徒を育てていかないといけないと思います。簡単なことですがなかなかわかってもらえないことなのかもしれません。周りに感じ取ってくれる子がいてくれる。救われた気がします。本当に難しいですね。育てることについて考えていかなければならないと改めて感じた日でした。
コメント
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