kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

走れる時だから走る

2016-01-28 | 陸上競技
水曜日、午後からは走る事にしました。翌日から天候が悪くなるという予報。それであれば多少無理をしてでもしっかりと走っておきたい。グランド状態はそれほど良くない。下が緩い部分がありましたがそれでも走りたい。最初は坂道を走ろうと思っていたのですが、グランドの一部分が使えそう。他の部の顧問と相談して使わせてもらう事に。本当にありがたいことです。

グランド状態が微妙だったのでどうしようか悩みましたがアップはダイナマックスで。久々です。動きながら鍛えるという部分が狙いとしてあるので少しでもやりたいなと。見ているとやっぱりまだまだ動きが雑だなという感じです。多分それなりの水準にはなってきていると思いますが、やはり狙いとしてはこちらが求める部分とは異なります。とはいえ、この日にそこだけに時間を使うことが効率的だとは思えません。走る時間にどれだけ時間を割けるかです。

考えたらこの日がどれだけ大切かは判断するのは難しくないと思います。この日に走っておかないと次はいつ走れるか分かりません。この日に2時間練習ということは絶対に考えられない。私はそう思っているのですがこれも一般的な考え方ではないのかもしれないですね。

アップ終了してすぐに走ることにしました。何度も書いていますがうちのグランドは狭い。走る距離が確保できないのであれば本数である程度補うことが必要になると思っています。だからこそしっかりと走りたい。そう考えていました。

グランドが少し緩い感じがあるので練習をどうするかなり考えました。前日の練習の事を考えてスパイクを履いてやってみるとどうなのかなとか。下が乾いた状態でないとパワーを使ってしまう練習になるのは分かりきっています。それでも走ると決めたからにはやりたい。実際に数本やってみましたが一歩目で滑る感じがありました。スパイクに砂が付いてくるのでなかなか思うように走れない。やりたい動きができません。かなりの本数をやってみようと思っていましたが数本やって中止。これ以上やってもこの日はダメだと判断。

最初の部分がもたつくなと感じていたので急遽変更。前日に使ったトゥトレ用のチューブを使って最初の動きを作ることにしました。無理矢理に重心移動を作り出すという感じでしょうか。これも完全に思いつきなのでなんとも言えません。チューブで引っ張って前に進むことを覚えさせようと思いました。冬期練習にオーバースピードトレーニングのような事をするというのは「常識的ではない」と言われるでしょうね。冬期にはスパイクを履かずに走るというのが「常識」だったりします。走り込みをするのでシューズで走る方が足に負担がかからないと言われますから。

私の感覚は「非常識」なのかもしれません。まー何を持って正しいと評価するのかは分かりません。が、私は自分が進んでいる道が間違っているとは思っていません。この事について少し書いたのですが「読んだら気分を害する人がいるかもしれない」と思ってやめました(笑)。それぞれが信じる「正しい答え」があるのだと思います。私が信じる答えはそこにはないというだけの話。数年前ある選手が活躍してその練習方法が全国的に紹介されました。その当時師匠が「これは良くないな」という話をされていました(笑)。が、その懸念は何事もなく過ぎ去っていきました。一過性のものとして終わった感じがあります。もちろんその時の事をきちんと理解してやっている人もいると思いますが。

最初の15mくらいの重心移動を作って次には自分の力で30m程度を走る。それを繰り返しました。一番難しいと感じている局面ですからそこを克服するための練習をしていかなければいけません。ポール選手たちはここまでやって専門練習としました。どうしても走る練習をさせたいので。最初の動きだしを作る動きはスプリント以外でも必要かなと。引っ張ったと後に60mを4本程度全力で走らせてから専門へ。

かなり本数をやりました。「怪我をしないように」と言われる部分もあります。それでもこの日はやると決めていました。30m程度の距離をかなり走ってから今度は中間までの動きを。60mのトゥトレ。初めてやる練習ですからこちらとしても多少不安はありましたが何とか問題なくやることができました。これまでやってきた動きが少しずつ身についてきた感じがあります。もちろんそれを定着させるために刺激を入れた後にもう一度自分の力で走る。それを何度も繰り返しました。トゥトレは負荷が高くなります。何本も何本もできるものではないと思っています。

今更ここに書くのもどうかと思うのですが選手は全員「大臀筋の筋肉痛」でした。それも「激しい筋肉痛」です。椅子に座るだけで痛いと言っていました。それでも朝からドリルなどはやらせています。これは前日の刺激がきちんと身体に入っているということだと思っています。まースケーターズジャンプをかなりやったのでそれが主たる原因だとは思いますが。今後もこの練習はやっていきたいなと思います。私のスタイルは「選手に確認をする」事で状況を把握しています。筋肉痛になるということはまだまだそこの部分が弱いということ。前の記事ではないですが「まだできることがある」と思います。鍛える箇所はまだまだたくさんあるということです。

トゥトレ終了後、少し長い距離が走れることになりました。最大で110mくらいは使えそうだったのですが端の方はかなりぬかるんでいるのでそこは走りたくない。私自身が高校3年次にグランドが緩い中で走って高校最後のシーズンを棒に振った苦い経験があります。万が一に備えてあまりにも緩い所は走らせたくありません。甘いのかもしれませんがそこはこちらがコントロールしなければ分からないと思います。最大で80m程度になりました。

こうなったら並走しかない(笑)。60m+20mの形でやりました。全力です。すでにこの時点で数人はヘロヘロ。だからといって止めません。最大スピードが出せるように並走にしてきます。絶対に緩められない状況を作る。ひたすら走る。この事が選手にとって絶対にプラスになると思います。前と比べると確実に「練習」が出来るようになってきました。色々な意味で。最後までスピードを維持するようになりましたし、本数も持つようになってきました。長い距離になると厳しいかもしれませんが短長を専門にしていこうと思えばまた別の形を考えています。

並走を4本やってから今度はタイヤ引き。下が緩いので数本程度にしておきました。それだけでもパワーに頼ってしまう状況ですからタイヤを引くとそこが助長されます。とはいえ、前の日からの練習で切り返しの意識をしていますからタイヤ引きでも動きの変化がありました。蹴って進むというのではなく前方向への切り返しで進んでいく。ここが少しずつ結び付いている感触を得ました。なかなか面白いと思いますね。

さらに並走4本。ここで終了です。80mを4本走ると320mです。うちの今の練習ではトータルで1500~1800mくらいでしょうか。少ないと感じるかもしれません。が、短い距離だけでこの距離を走るとなるとかなりの本数だというのは分かってもらえると思います。冬期練習だから走り込むというのではなく普段の練習からこの手の練習携帯です。質を上げていく中で力を引き上げていきたいと真剣に考えています。

見ていて本当に面白いと思います。一本一本声をかけたり、話を聞いたりする中で積み上げていく楽しさがあります。これが少しずつ結果につながっていけば良いと思います。本人達も変化を感じられるようになっています。まだまだこちらとしてもできることがあると思っています。時間が欲しい。心の変化は明らかです。まだまだですが明らかに「チーム」として機能しつつあります。もちろん満足はしてきません。考えて動くという部分に関しては足りませんからね。

長くなりました。走ると決めていたのでしっかりと走りました。次にどうやって練習を組んでいくかをしっかりと冷静に考えていきたいと思います。
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まだやれることがある

2016-01-28 | 陸上競技
水曜日、この日は今週唯一天候がまともという予報でした。後はひたすら雨予報。困ったものですね。雪と雨で練習が思うようにできない。なんだかんだいってやはり走らないとダメだと思っているので。

この日の朝は午後に備えての準備。短距離系はドリル。ポールとやりは基礎練習としました。ポールを選手がやり始めたので可能な限り練習させています。専門家から言われたことをひたすらやらせています。私も可能な限りグランドで見るようにしています。ポールをやる学校はそれほど多くない。ポールに特化している学校は一校だけ。そこの学校に比べると触っている時間や専門練習をする時間は圧倒的に少ないと思います。それでも教わったことを最低1時間は毎日やっています。私自身が指導できない分、教わった事を徹底的にできるようにして次に教わるのが礼儀だと思っています。毎日1時間のポール練習が少ないと言われるのかもしれませんが。

ちなみに女子のポールを始めました。これまでの私のやり方をかなり変えています。先日研究発表会で競歩の指導者が話をしていました。競歩という種目は「他に出るものがないから出るという雰囲気がある」と。長距離を走ってもそれほど速くない。仕方なしに競歩に出ている。そんな状況が続いているから競技レベルが上がらないのだと。競歩もかなり特殊な種目だと思っています。指導できる指導者がほとんどいません。自然と選手も少なくなる。が。適性のある選手を発掘してそこの種目で勝負させたら面白い。そういった趣旨の話もされていました。

うちの女子のポール選手。走る方にもかなり魅力があると思っています。が、身体能力が高いのでポールをやって全国を目指してみないかという話をしました。種目選択ですね。一番戦える可能性がある場所で勝負をする。これまでの私は「スプリント」に対してのこだわりが強かったのでそこだけに特化していました。かなり前にも書いていますがポール選手を抱えていた時に「ひたすら走らせる」ことしかしていませんでした。12秒後半だった選手が気がつくと11秒2まで記録を上げましたがポールの記録は4m止まり。可能性を潰していた。ポールを教えてもらう環境がなかったというのもありますが。

その辺りのことも考えて私自身挑戦してみようと思っています。まだまだやれることがあるのです。もちろんこの手の専門的な事は専門家に頼らなければいけません。頼れるところには頼る。だからと言って頼るだけではなく私にできる事は最大限にやる。せっかくやるのであれば「一生懸命にやる」事が必要ですし、「勝つためにやる」事が大切だと思っています。特殊な種目ですし多分県内では誰もやっていないでしょうから「そういう所を狙っている」と揶揄されるかもしれませんが、私は本気でやろうと思っていますから構いません。「人がいないからやる」わけではなく「戦えると思ったからやる」のです。

まだやれることがある、というタイトルにしています。これに対しても思う事があってつけました。自分自身でもっともっと勉強していけばやれる事があると思うのです。ここで気をつけないといけないのが「生兵法は大怪我のもと」という部分です。少し種目をかじったから、他の指導者に教えてもらったからといって「自分は指導ができる」と思い込まないことが重要だと思っています。中途半端な知識をひけらかして選手に「もっともらしい事」を言う。これで選手にはそれなりに面目が立つかもしれません。しかし、その選手のことを思えば「素人」が偉そうにあれこれアドバイスするとかえってマイナスになると思っています。

出来ないことははっきりと選手には伝えても良いと思っています。変なプライドを持っていたら選手にはプラスになりません。この世で一番カッコ悪いことは「分かったふりをする」事かなと考えています。選手に対して知らないことをあたかも知っているかのように振る舞う。これにより誰かプラスになるのか?自分自身が選手に「知らない」ことを示すのは人によっては嫌なことかもしれません。しかし、本当は分かっていないのにもっともらしい事をいうと間違った技術を身につけることになるかもしれません。それってかなり無駄な時間だと思っています。選手のためになるかどうかを考えたら「分からないこと」は分からないときちんと伝える必要があると思います。もし私が分からない種目に対して「これはこうだ」と断言したらきっと選手は信じると思います。しかし、間違っていた時にどう責任を取るのか?取れません(笑)。

その代わり専門的な知識で教えてもらったことに関しては徹底してやります。それしかできないから。知ったかぶりをしてやるのではなく、きちんと理解してからやる。もちろん、やっていて分からなかったら恥ずかしくもなく選手に聞きます。見ていてこう思ったんだけど?と。それが正しい疑問なのか間違った疑問なのか分かりません。だからこそきちんと聞かないといけない。やっている選手たちが教わってきたことから私自身が学ぶことも多いからです。

私のような「素人」が見ていて分かるかどうかは疑問です。が、ポイントだけに絞ったら間違いなく分かります。やっている本人たちに確認してみる。本人たちは気づかないうちに動きが崩れていることだってあります。だからこそきちんとやれるようにする。崩れた動きを修正して正しい癖をつけていく。前からしつこく書いていますが「やっておけ」という練習が嫌いなのはここです。変な癖がついたら直らないのです。分からないからこそ分かる所を丁寧にやっていく。

陸上は素人だから、という顧問の先生もいるはずです。良いと思います。私たちのようにひたすらやり続けて現場であれこれやり続けるのは特殊ですから(笑)。だからこそ、自分にできることをしっかりとやっていく事が大切だと思います。技術指導が出来なくても生活指導は徹底するなどのできることをやる。で、専門的な部分は分からないから教えてもらいに行こう!という流れができると選手も受け入れてもらいやすいのではないかなと思っています。

私にもやれることはある。恥ずかしくもなんともありません。プライドを捨てることなんて簡単なことです。出来る人と比べて出来ないことに劣等感を持ってそこにこだわっていたら自分自身が前に進めません。誰のためにもならない。だから私は恥も外聞もなく人に頭をさげる。それで選手にプラスになり、自分自身にもプラスになるのであれば土下座でもします。

私にやれること。そこだけをしっかりとやりたいと思います。
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