kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

教わる2

2016-01-18 | 陸上競技
続き。

これまで10年もの間、誰よりも近くでE先生の指導を見てきたつもりでした。が、本当に「見ているだけ」でしたね。技術的なことは全く分かっていない。これだけの専門的な指導ができる指導者のそばでずっと育ててもらったにも関わらず、自分の指導のことしかやっていなかったんだなと反省しました。こちらは多くのアドバイスをもらいながら「kaneko流」といえるような練習の構築を模索してきました。そこに専念させていただける環境があったというのはすごく大切なことだったと思います。反省しなければいけない部分も多々ありますし、こうやって今の自分のスタイルが確立できたのはE先生と一緒にやってこれたからだと心から思います。

やり投げの練習を丁寧に見させてもらいました。見ていると面白い。一つずつ「積み上げていく形」の練習です。これに関しては短距離の動きと同じ気がします。膝締めを行って、重心移動とスイッチング。私も短距離の練習の中ではそれをやります。投擲も同様。「見る目」が養えていないので動きのどこの部分に課題があるのかわかりません。その部分に関しても丁寧に教えてもらいました。いや、本当にありがたい。また、そこの場に昨年まで短距離を一緒にやっていた選手も同席してくれました。その選手が実際に動きを見せながら指導してくれる。

その選手がかなり説明をしてくれました。これだ競技に関しての理解があるから競技力も上がってきたのだろうなと感じました。「自分がやっていることを理解できないと投げれない」と繰り返し言っていました。こうやって他の人に教える機会があることで自分の中での動きの確認につながると。うーん、人は成長するなと思いました(笑)。

中でも興味深かったのが「積み上げたからできたという感覚はない」という話でした。やりたい動きがあってその動きがある日できるようになった。それに伴い、それまでできなかった基礎的な動きが一気にできるようになったとのこと。「基礎が大事ではない」と言っているわけではありません。ある程度基礎的な練習をしっかりとやってきたからこそ「目指す動き」ができたのだと思います。何もやらずに「狙いとする動き」ばかりをやっていたら間違いなくそれはできなかったと思います。この部分は選手の口から聞けて良かった気がします。部分的な動きを徹底するのではなくそこもやりながら「狙いとする動き」を目指していく。当然の話ですが。

またE先生の話の中で興味深かった部分もあります。「上手くないけど強い選手がいる」という話。これは「身体能力」による「差」なのかもしれません。または「筋力」による「差」なのかもしれません。技術的に上手くなくても一発かかって記録を出す選手がいる。前からその話を聞いていましたがここ最近の感覚と一致する部分がありました。スプリントに関しても「技術的な部分」が全くできていなくても「速い選手」はいます。それは「能力」による部分かもしれません。が、その選手の力を最大限に引き出すことはできていない。選手の力を引き出す。そこに「指導者としての生き甲斐」があるのだと思います。「これだけ細かいことをやり続ける指導者はほかにあまりいないかも」と言われていました。確かに。

中学時代の実績がほとんどない選手が連続でインターハイに出場していました。投擲や棒高跳びに関しては「指導者の力量」が大きく問われる種目だと思っています。「走っておけ」で速くなる種目ではない。スプリントは野球をやっていてもサッカーをやっていても「速い者は速い」という部分があります。しかし、こういった技術系の種目で「安定して力を出す」という部分に関してはやはり「指導者の力」が大きいのだと思います。今更ですね(笑)。

親しい指導者と話をしていたのですが「優れた指導者」というのは「器が大きい」と思います。言い方は悪いですが「小者」はいません。小さなことを細々言うのではなく「本質的な部分」で考えることができています。私は「気にしないようにする」と言いながらもやはり「揺れる」部分が出てきます。それを超越するくらいの感覚を持たないといけないのだと思っています。まだまだほど遠い(笑)。

良い勉強になりました。私は短距離指導に力を入れています。投擲系や棒高跳びなどの「技術系」の種目で「知ったかぶり」をするようなことはできません。選手にとってマイナスですからね。そして信頼できる指導者にしか頼めない。ここも重要な要素です。まだ「kanekoに任せたら大丈夫」と言ってもらえる水準には達していません。そうやって言ってもらえるくらいの「指導力」を身につけたい。E先生の指導を見て改めてそう思いました。

貴重な時間でした。
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教わる

2016-01-18 | 陸上競技
土曜日、午後から前任校へ。やり投げを教えてもらうためです。学校が変わって色々な種目をやる必要が出てきました。これまで10年間投擲種目に関しては素晴らしい指導者が近くにいたので「見ているだけ」でした。正確に言うと「なんとなく見ている」ので何もわかっていませんでした。それでも問題はなかったのですが環境が変わり「他種目」に関してもある程度の勉強が必要になると感じました。

スプリントに特化した指導がしたいと思っていましたが世の中それほど甘くありません(笑)。全員が「走る種目」だけをやるわけにはいかないからです。そういう部分でも「幅広く」やっていく必要性がある。昨年度末に定年を迎えられた先生からも「生き残る道を探す必要がある」というアドバイスをもらっていました。スプリント種目のみでやっていたら試合に出場できない選手も出てきます。そうなるとやっている本人が面白くないと思います。そうならないように「専門種目」を見つけ出す必要がある。

こういうときに大切なのは「どんな練習をするか」ではなく「誰から教わるか」だと思っています。「自分以外は皆師と思え」という言葉があります。他者から学ぶことは多い。しかし、「間違った方法」を学ぶと遠回りになります。一番の近道は「きちんと理解している人から学ぶ」ことです。これまで私自身も「投げておけ」「跳んでおけ」くらいの感覚で他種目を見ていました。棒高跳びなんかは練習環境もなかったのでひたすら走らせていたら13秒台の選手が11秒2くらいで走るようになりました・・・。スプリントとしてはある程度の成功かもしれませんが「棒高跳び」としては「全くダメ」な指導だと思います。最低でした・・・。

スプリントに関してはこだわりを持ってやっています。他の指導者のことは分かりません。一律「やっておけ」というスタイルもあるでしょうか。私自身「違うな」と感じていましたが、そういう視点からすると私のこれまでの指導も「短距離以外は見ていない」という部分があります。同様のレベルです。深く反省しなければいけない。これまで関わってきた選手に関しては「かなりの不満」を持っていたのではないかと思います。「短距離だけきちんと指導する」というような不満を。最初からその話をしていましたが、実際にその場に立つとやはり「もっと専門的に見てもらいたい」という気持ちにはなるでしょう。こだわりを持つことも必要。同様に「選手を生かす」という部分も必要になります。だからといってやはり自分のスタイルを大きく崩すことはできません。今のスタイルの中にどうやって取り入れていくかだと思います。

全部の種目が「それなり」であれば不満は出ないかもしれません。短距離も投擲も跳躍も「それなり」に関わって指導するのであれば「全員平等にそれなり」ですから。しかし、今の私のスタンスは「短距離に特化している」のです。短距離だけでも学ぶことやるべきことは山のようにあります。他の種目を見ていたらできないという感覚がずっとありました。これまでの10年間は「学ぶ時期」だったのです。短距離に特化することで学ぶ。多くのことを教わる。その時間だったのだと思います。

が、これから支部大会や県総体を勝ち上がるチーム作りをしていく。短距離だけに特化すると他の種目でそこは狙えません。「県相対に進む」「中国大会に進む」ことを目標にする選手がいるのです。それはすごく大切なこと。全員が全国を目指せるわけではない。その選手の力にあった「目標」を掲げていく必要がある。「力がないから競技ができない」というのは違うと思っています。

ここに関しては少し考え方を示しておきます。「力がないから競技ができない」とは一切思いません。しかし、「本気になれないのであれば競技はできない」と思っています。これは明確に異なる部分です。所属して「それなりにやる」というのは違うと思っています。「自分たちの基準の中で一生懸命」というのでは本当の意味での成長はしません。やるからには必死になる。ここの部分は私の中で譲れない部分です。強いから競技をやっていい。力がない選手を下に見てもいい。そんなことは絶対にありえないのです。

そういう観点からも「一生懸命にやりたい」というスタンスの選手がいるのであればこちらも「道」を作る必要があると思っています。やりたい種目があるなら「そこに対しての熱意」を示して欲しいと思っています。「楽そうだからこの種目をやる」という感覚では絶対に伸びません。そして「やる意味はない」と思っています。それなら他に「楽しいこと」を見つけてやっていけばいい。それくらいの話です。あくまでこれは私個人の考え方です。

ん?話が大幅にそれて長くなっていますね。これはいけない。しつこく次の記事へ・・・。
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若干の予定変更

2016-01-18 | 陸上競技
土曜日、セミナーパークで練習をしました。本来ならしっかりとやりたい時期なので時間をかけて走ろうと思っていました。が、専用使用が入っていたためトラックが使えない状況。仕方ないですね。

自省の念を込めて話をしました。どうにもならないことをあれこれ言っても仕方ないのです。あれこれ言っても出来ないことは出来ない。文句を言ったらまかり通るというのであれば単なるクレーマーでしかありません。出来ないのであれば出来ることを徹底してやるしかない。マイナスに考えても結局はマイナスでしかないから。あれがやりたかったのに...と言っている間は良い練習はできません。私自身そういう部分があります。考えても仕方ないこともたくさんあります。だからこそ選手に話しながら自分自身に言い聞かせる。

この日の練習課題は「出来ないことを少しでも出来るようにする」でした。人は出来ることをやりたがる。プラス面はやっていて楽しいのでやりたがる。逆に苦手な練習は避けます。上手くできないので出来る人と比較してしまう。出来ない自分がいるとやっぱり嫌になります。しかし、出来ないままで放っておくとそこが必ず足を引っ張ることになる。身体でいえばハムストリングが弱いのにスクワットばかりやっていたら筋力差が開き肉離れをしてしまう。

コーチングの本などを読むと「褒めて伸ばす」とか「長所に目を向けた指導を」と書いてあります。理想的な話です。良いところを伸ばしていたら欠点も改善される。得意な練習を頑張れたら苦手な練習も頑張れるようになる。まーそうなのかもしれません。が、本当にそうなのかは分かりません。苦手を克服する方が圧倒的に時間とエネルギーが必要になります。だからこそ「各自の課題を克服する」という部分にエネルギーを注ぐ意味があると思っています。

この日は大学生も参加。「先生と練習し始めて動きが良くなった」と言ってくれる学生もいます。本当にありがたいことです。やっておけという形で指導はしません。せっかく時間をかけて来てくれるのですが何かしらプラスになるようにしたい。当然の話ですね。元気良くやってくれるのでこちらとしてもありがたい。雰囲気を変えてくれるという存在がいてくれるだけで全く違います。

最後の方はちょっとお願いしてタータンの上を走らせてもらいました。ありがたいことです。こういう部分ではかなり図々しいという自覚はあります。それでも最大限のことはやりたい。スピード練習を中心に1時間半くらい走ったでしょうか。走り終わった後に座り込む感じの選手もいたのでそれなりにキツかったのではないかと思います。それなりに。

簡単に書いておきます。書きたいことはたくさんあるのですが(笑)
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