続き。
これまで10年もの間、誰よりも近くでE先生の指導を見てきたつもりでした。が、本当に「見ているだけ」でしたね。技術的なことは全く分かっていない。これだけの専門的な指導ができる指導者のそばでずっと育ててもらったにも関わらず、自分の指導のことしかやっていなかったんだなと反省しました。こちらは多くのアドバイスをもらいながら「kaneko流」といえるような練習の構築を模索してきました。そこに専念させていただける環境があったというのはすごく大切なことだったと思います。反省しなければいけない部分も多々ありますし、こうやって今の自分のスタイルが確立できたのはE先生と一緒にやってこれたからだと心から思います。
やり投げの練習を丁寧に見させてもらいました。見ていると面白い。一つずつ「積み上げていく形」の練習です。これに関しては短距離の動きと同じ気がします。膝締めを行って、重心移動とスイッチング。私も短距離の練習の中ではそれをやります。投擲も同様。「見る目」が養えていないので動きのどこの部分に課題があるのかわかりません。その部分に関しても丁寧に教えてもらいました。いや、本当にありがたい。また、そこの場に昨年まで短距離を一緒にやっていた選手も同席してくれました。その選手が実際に動きを見せながら指導してくれる。
その選手がかなり説明をしてくれました。これだ競技に関しての理解があるから競技力も上がってきたのだろうなと感じました。「自分がやっていることを理解できないと投げれない」と繰り返し言っていました。こうやって他の人に教える機会があることで自分の中での動きの確認につながると。うーん、人は成長するなと思いました(笑)。
中でも興味深かったのが「積み上げたからできたという感覚はない」という話でした。やりたい動きがあってその動きがある日できるようになった。それに伴い、それまでできなかった基礎的な動きが一気にできるようになったとのこと。「基礎が大事ではない」と言っているわけではありません。ある程度基礎的な練習をしっかりとやってきたからこそ「目指す動き」ができたのだと思います。何もやらずに「狙いとする動き」ばかりをやっていたら間違いなくそれはできなかったと思います。この部分は選手の口から聞けて良かった気がします。部分的な動きを徹底するのではなくそこもやりながら「狙いとする動き」を目指していく。当然の話ですが。
またE先生の話の中で興味深かった部分もあります。「上手くないけど強い選手がいる」という話。これは「身体能力」による「差」なのかもしれません。または「筋力」による「差」なのかもしれません。技術的に上手くなくても一発かかって記録を出す選手がいる。前からその話を聞いていましたがここ最近の感覚と一致する部分がありました。スプリントに関しても「技術的な部分」が全くできていなくても「速い選手」はいます。それは「能力」による部分かもしれません。が、その選手の力を最大限に引き出すことはできていない。選手の力を引き出す。そこに「指導者としての生き甲斐」があるのだと思います。「これだけ細かいことをやり続ける指導者はほかにあまりいないかも」と言われていました。確かに。
中学時代の実績がほとんどない選手が連続でインターハイに出場していました。投擲や棒高跳びに関しては「指導者の力量」が大きく問われる種目だと思っています。「走っておけ」で速くなる種目ではない。スプリントは野球をやっていてもサッカーをやっていても「速い者は速い」という部分があります。しかし、こういった技術系の種目で「安定して力を出す」という部分に関してはやはり「指導者の力」が大きいのだと思います。今更ですね(笑)。
親しい指導者と話をしていたのですが「優れた指導者」というのは「器が大きい」と思います。言い方は悪いですが「小者」はいません。小さなことを細々言うのではなく「本質的な部分」で考えることができています。私は「気にしないようにする」と言いながらもやはり「揺れる」部分が出てきます。それを超越するくらいの感覚を持たないといけないのだと思っています。まだまだほど遠い(笑)。
良い勉強になりました。私は短距離指導に力を入れています。投擲系や棒高跳びなどの「技術系」の種目で「知ったかぶり」をするようなことはできません。選手にとってマイナスですからね。そして信頼できる指導者にしか頼めない。ここも重要な要素です。まだ「kanekoに任せたら大丈夫」と言ってもらえる水準には達していません。そうやって言ってもらえるくらいの「指導力」を身につけたい。E先生の指導を見て改めてそう思いました。
貴重な時間でした。
これまで10年もの間、誰よりも近くでE先生の指導を見てきたつもりでした。が、本当に「見ているだけ」でしたね。技術的なことは全く分かっていない。これだけの専門的な指導ができる指導者のそばでずっと育ててもらったにも関わらず、自分の指導のことしかやっていなかったんだなと反省しました。こちらは多くのアドバイスをもらいながら「kaneko流」といえるような練習の構築を模索してきました。そこに専念させていただける環境があったというのはすごく大切なことだったと思います。反省しなければいけない部分も多々ありますし、こうやって今の自分のスタイルが確立できたのはE先生と一緒にやってこれたからだと心から思います。
やり投げの練習を丁寧に見させてもらいました。見ていると面白い。一つずつ「積み上げていく形」の練習です。これに関しては短距離の動きと同じ気がします。膝締めを行って、重心移動とスイッチング。私も短距離の練習の中ではそれをやります。投擲も同様。「見る目」が養えていないので動きのどこの部分に課題があるのかわかりません。その部分に関しても丁寧に教えてもらいました。いや、本当にありがたい。また、そこの場に昨年まで短距離を一緒にやっていた選手も同席してくれました。その選手が実際に動きを見せながら指導してくれる。
その選手がかなり説明をしてくれました。これだ競技に関しての理解があるから競技力も上がってきたのだろうなと感じました。「自分がやっていることを理解できないと投げれない」と繰り返し言っていました。こうやって他の人に教える機会があることで自分の中での動きの確認につながると。うーん、人は成長するなと思いました(笑)。
中でも興味深かったのが「積み上げたからできたという感覚はない」という話でした。やりたい動きがあってその動きがある日できるようになった。それに伴い、それまでできなかった基礎的な動きが一気にできるようになったとのこと。「基礎が大事ではない」と言っているわけではありません。ある程度基礎的な練習をしっかりとやってきたからこそ「目指す動き」ができたのだと思います。何もやらずに「狙いとする動き」ばかりをやっていたら間違いなくそれはできなかったと思います。この部分は選手の口から聞けて良かった気がします。部分的な動きを徹底するのではなくそこもやりながら「狙いとする動き」を目指していく。当然の話ですが。
またE先生の話の中で興味深かった部分もあります。「上手くないけど強い選手がいる」という話。これは「身体能力」による「差」なのかもしれません。または「筋力」による「差」なのかもしれません。技術的に上手くなくても一発かかって記録を出す選手がいる。前からその話を聞いていましたがここ最近の感覚と一致する部分がありました。スプリントに関しても「技術的な部分」が全くできていなくても「速い選手」はいます。それは「能力」による部分かもしれません。が、その選手の力を最大限に引き出すことはできていない。選手の力を引き出す。そこに「指導者としての生き甲斐」があるのだと思います。「これだけ細かいことをやり続ける指導者はほかにあまりいないかも」と言われていました。確かに。
中学時代の実績がほとんどない選手が連続でインターハイに出場していました。投擲や棒高跳びに関しては「指導者の力量」が大きく問われる種目だと思っています。「走っておけ」で速くなる種目ではない。スプリントは野球をやっていてもサッカーをやっていても「速い者は速い」という部分があります。しかし、こういった技術系の種目で「安定して力を出す」という部分に関してはやはり「指導者の力」が大きいのだと思います。今更ですね(笑)。
親しい指導者と話をしていたのですが「優れた指導者」というのは「器が大きい」と思います。言い方は悪いですが「小者」はいません。小さなことを細々言うのではなく「本質的な部分」で考えることができています。私は「気にしないようにする」と言いながらもやはり「揺れる」部分が出てきます。それを超越するくらいの感覚を持たないといけないのだと思っています。まだまだほど遠い(笑)。
良い勉強になりました。私は短距離指導に力を入れています。投擲系や棒高跳びなどの「技術系」の種目で「知ったかぶり」をするようなことはできません。選手にとってマイナスですからね。そして信頼できる指導者にしか頼めない。ここも重要な要素です。まだ「kanekoに任せたら大丈夫」と言ってもらえる水準には達していません。そうやって言ってもらえるくらいの「指導力」を身につけたい。E先生の指導を見て改めてそう思いました。
貴重な時間でした。