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見える化について

2012-08-23 00:33:16 | 12期生のブログリレー
12期生の大川鉄太郎です。

人間には簡単には認識しにくい対象に対して、大きな執念を燃やして見える化しようと
挑む習性があるようです。自然科学を別にしても身近な例が多くあります。診断士に
一番身近な例はおなじみの管理会計でしょう。財務諸表の数字を生で見るよりは、
個々の目的に直接かなう評価指標をたくさん作ってきました(ROI、ROE、…)。
私が長くかかわってきたソフトウェア開発プロセスも、個々の瞬間においてすべて
順調なのか(そんなことはめったにないが)、何がどの程度問題なのか、
をリアルタイムに把握できるようにと延々とメトリクスが作られ、ISO規格にも
なっています。ソフトウェア開発は失敗するとすぐに何億、何十億というお金が
飛んでしまいますから皆切実です。QC活動も定量的に現状把握して、改善成果も
定量的に把握する、のが定石ですね。でもこれらは測定する側は意欲満々でも、
測定される側は渋々従うという光景が珍しくありません。そして往々にして
形骸化してしまい(現場側が数字合わせをする)、再びもっと妥当性のある
メトリクスを考案せよ、というトートロジーもどきに陥りがちです。

見える化しようという人間の頑張りはビジネスの世界だけにとどまりません。
趣味の世界でも趣味的に、それゆえ徹底的に追及されます。アメリカには
アメリカ野球学会(Society for American Baseball Research)というのがあり、
ここで選手の能力を客観的に統計学的に測定しようとメトリクスの作成、測定、
評価に頑張る方が大勢います。日本でも打者のOPSや投手のWHIPなどが徐々に
浸透しています。とはいえあくまでその時点での相対的な評価指標という限界が
ありますので、江夏豊とダルビッシュはどちらの能力が高いか、という問いには
直接答えられず、飲み屋でのループした議論を解決できるわけではありません。
その点では水泳と陸上競技は、例外的に能力が最初から数値で表されている
数少ない競技です。それでも時代が違うと、水泳だと波を打ち消すプール、
陸上だとタータントラック、など時間を超えては比較しにくい要素がでてきます。

では診断士の能力を示す指標は何になるでしょうか。顧客満足度のΣ、
改善成果のΣ、収入のΣ、・・・。どれも厳しいですね(^^;)。
私の場合、その前にもっと修行です。


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1 コメント

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指標化ですね。 (鴨志田)
2012-09-04 22:16:36
「見える化」というよりも、「指標化」ですね。
面白い着眼点だと思いました。
そういえば、独立して2年目に、「コンサルタントの営業力」をテーマに企業診断ニュースに記事を書いていました。その中で、営業力として以下の指標を挙げていました。
①感謝の姿勢
②スキルの維持と向上
③人脈の構築
④付加価値の充実
⑤健康の増進
大深さんがおっしゃっている診断士の「見える化」とはちょっと観点が違いますが...いかがでしょうか?
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