あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

ロベルト・ロッセリーニ監督の「無防備都市」をみて

2018-02-16 16:34:14 | Weblog


闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1288



ナチに占領されたイタリアの首都ローマにおけるレジスタンスを、ヒロイックに描く。

主要な登場人物は裏切りによって次々に殺されていくが、運動のシンパであるカトリックの司祭の生き方、戦い、そして死に方が、強烈な印象を残す。

拷問に耐えて無言を貫いて虐殺されたレジスタンスの指導者を悼みながら、ゲシュタポに向かって「お前たちは地獄に落ちるだろう」と司祭が宣告したとき、彼らは激しく動揺するのだが、それは彼らも神を信じているからである。

司祭は最後に野原で銃殺されるが、号令で放たれた部下の銃弾はことごとく的を外されており、怒った将校は自らの拳銃で司祭を撃つのだが、この作品でもっともニヒルなこの男は、自分が地獄へ落ちることを知悉し、なかばそれを望んでいるのである。

 
   7時から15分間羽生選手の試合前情報のみ報道するNHK 蝶人


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする