あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

西暦2020年蝶人霜月映画劇場その2

2020-11-25 11:27:06 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2363~72

1)エドワード・ドミトリク監督の「バターンを奪回せよ」
米軍がいかにフィリピンおよびフィリピン人を手なずけて侵攻する日本軍を逆襲したかを、ジョンウェイン主演で縷々物語る。1945年の戦争映画だから生々しい。
2)マイケル・カーティズ監督の「夜も昼も」
1946年のコール・ポーター(ケイリー・グラント)の伝記映画。
初恋の女性と紆余曲折の挙句に結ばれるまでを描くが、全篇に彼の名曲が流れる。
3)エドワード・ズウイック監督の「ジャック・リーチャー・ネバー・ゴー・バック」
2016年にトム・クルーズが主演しているが、このひとずいぶん年を取ってしまったな。サワダ君のように肥って顔容も醜い。屋根からずり落ちそうになるがアクションなんか大丈夫なんかいな。共演の女性陣も良くない。
4)ハル・ウォーカー監督の「バリ珍道中」
ビング・クロスビー、ボブ・ホープ、ドロシー・ラムーア主演の1952年の凸凹ギャグ映画。けっこう軽いノリで映画の常道をひっくり返すシーンがあるので、そこが面白い。
5)ウィリアム・ディターレ監督の「ジェニーの肖像」
ジョゼフ・コットンの画家と運命の女性ジェニファー・ジョーンズの恋物語。
1948年のモノクロ映画だが、最後の肖像画のショットだけカラーになる。
最近ジョゼフ・コットンの昔の映画を見る機会が多いが、実力派のいい役者だったんだなあ。
6)リテーシュ・バトラ監督の「ベロニカとの記憶」
2017年の製作。高校生時代に恋したベロニカ(後年役はシャーロット・ランプリング)を巡る主人公のイステリー仕立ての回想だが、どうにも後味が悪い。
シャーロット・ランプリングは年をとっても数多くの映画に出ているが、顔がアップになると爬虫類のように不気味だし、邦題の「と」は不要である。
7)バーナビー・サウスコーム監督の「ハイヒールを履いた女」
66歳当時のシャーロット・ランプリング主演の2012年のラヴ・サスペンス映画。ランプリングが演じるちょっと頭がおかしい妄想女は、確かにハイヒールを履いているのだが、原題通りの「私はアンナ」でよろしいのではないだろうか。
8)デヴィッド・カー監督の「ジョニー・イングリッシュ/アナログの逆襲」
英国首相エマ・トンプソンに頼まれて007を演じるローワン・ワトキンソンだが、この奇妙な人物をじっと見ていると段々身体具合が悪くなってくるようだ。
9)ファスビンダー監督の「ファスビンダーのケレル」
男色問題に真正面から向き合う1985年のファスビンダー。
男が男を背後から犯す映像をはじめてみたが、いやはや。
10)エルンスト・ルビッチ監督の「ニノチカ」
グレタ・ガルボのソ連軍兵士がメルヴィン・ダクラスのパリジャンに恋するハリウッド映画。
第2次世界大戦が勃発した年の映画なので米国のソビエットに対する複雑微妙な視線を感じ取ることができ、ガルボの存在がそれにマッチしている。


今頃はどこでどうしているのだろう空港でピアノを弾いていた人 蝶人
コメント
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