照る日曇る日 第1959回
秀吉のキリスト教弾圧によって1597年2月5日に長崎の西坂の岡で処刑された26人の殉教者一人ひとりに捧げられた26の哀悼詩である。
例えば、「第9の十字架」に磔された少年は、次のように歌わえる。
聖ルドビコ茨木同宿 殉教者の中の最も幼い十二歳
自分のために用意された十字架に跳びついて唇づけ
パライソ イエズス マリア!と叫んで息絶えた
主と運命とに深く愛された幼な子
われらのために祈りたまえ
いついかなる時もわれらに無垢の快活を与えたまえ
1962年以来この地には、敬虔なカトリック信者でもあった舟越保武による彫心鏤骨の傑作「長崎二十六殉教者記念碑」が立っているが、作者自身の書き下しに拠る「長崎二十六殉教者像の制作を終えて」という栞の一文が、まことに感動的である。
吉本は好きなんだけど吉本主義者は嫌いなりマルクスは好きなんだけどマルクス主義者は嫌いなように 蝶人