照る日曇る日 第1974回
2021年7月から22年10月まで読売新聞に連載された長篇小説なり。
ひとりの若い女性が、たまたま知り合った親切な年配の女性と同居するようになり、
彼女がマスターをしているスナックで働くうちに、どこにも行き場のない2人の同年配の女性と4人で共同生活をするようになる。
初めはそれなりに楽しく貯金もできて生きがいを感じていた4人だが、スナックが火事で焼けてから暗い影が差すようになり、だんだんヤクザやシノギの闇の世界に足を踏み入れるとともに、4人組の友愛関係も壊れて、最後は悲惨な末路を迎えるのだが、このヒロインのいきる喜びと悲しみ、不安と苦しみと完全に一体化した作者の、まるで神がかりしたような表現が凄絶を極め、読む者をはらはらどきどきさせながら、壇ノ浦の悲劇からから大原御幸まで息もつかせずひっぱっていくのである。
これこそ天才川上選手の最高傑作!というても、かまわないと思う。
この国を滅茶苦茶にして死んぢまった安倍蚤糞の後を継ぐ奴 蝶人