蝶人物見遊山記第374回&鎌倉ちょっと不思議な物語第450回
清方の弟子に伊藤深水がいることは知っていたが、その他にも西田青坡、寺島紫明、山川秀峰、柿内青葉、笠松紫浪、勝田哲など数多くの門弟が存在していたことをはじめて知った。
これらの教え子たちは、清方からそのデッサンや彩色などを思い思いに学んだが、その両方と唯一無二の気品において、彼らの師を超えることは遂に出来ず、むしろ師の18番の定型を脱臼気味にひと捻りすることによって、彼ら独自の方途を見出したようだ。
大胆な構図といささか下品なエロチシズムに彩られた西田青派の「廻覧版」は、その代表的な作品である。
なお本展は、阿呆莫迦観光客が傍若無人に買い食いしながら闊歩する小町通りの離れで来る11月26日まで開催中ずら。
父母もまたこの激痛に耐えたるか微苦笑しつ心臓抑える 蝶人