あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

松木秀歌集「RERA」を読んで

2023-11-20 15:24:39 | Weblog

照る日曇る日 第1985回

 

昔から私が好きな、北海道登別在住の歌人の第2歌集である。

 

例に拠って終わりの方からアトランダムに引いてみよう。

 

 関根勤がラビット関根だった頃日本にはまだ未来があった

 

 書を捨てて街へいったん出たものの結局は古書店に入った

 岡井隆とミキーマウスは同い年どちらも不自然に元気なり

 

 メメント・モリ、メメント・モリと繰り返せば森進一が泣いているような

 

いずれも一読切れ味明快。確固たる個性と主義主張の中に、どことなくユーモアとウイットが感じられる。

 

こういう歌を、平然とうたってのけるひとは、ニッポンひろしといえども、なかなかお目にかかれないだろう。

 

    こいつなら大丈夫だと見極めて全国民が袋叩きす 蝶人

 

コメント
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