Zeitgeist / The Smashing Pumpkins (2007)
スマッシング・パンプキンズ(The Smashing Pumpkins)の復活作。ただオリジナル・メンバーはビリー・コーガン(Billy Corgan)とジミー・チェンバレン(JImmy Chamberlin)のみ。もうすでにこの頃は彼らに興味がなかったので、再結成後の音は今初めて聴きます。一聴してセカンドあたりのハードな面を前面にしたサウンド。彼ららしい音のギターとビリーのヴォーカルがあるとやはり「おおっ」となります。でも持続しない。全体に構成が平坦なのもあるし、曲自体にキラッと光るメロディがない。アルバムを通して聴ける程のクオリティではないのが残念。
自分にとってスマパンの魅力はここで聴かれるようなハードな音と、対象的な静かな、そして繊細なメロディが混在するところ。音楽的にもセールス的にも絶頂期はやはり「Mellon Collie & the Infinite Sadness」だと思う。聴き始めると2枚組の長尺であるにも関わらず止められない程の完成度があった。そこで感じられる音楽的な「ふくよかさ」がこの作品ではほとんど感じられない。個人的に彼らの凄さを感じたのはその「メランコリー~」のすぐ後に出されたEP集「Aeroplane Flies High」。2枚組の大作を出した直後とは信じられない充実度。もう出さずにはいられないといった溢れ出る創作意欲が感じられ、内容も素晴しい。そこでもEP集とはいえ、やはり動と静の対比が印象的だった。ファンだってどうしても過去を振り返ってしまうだろうし、時代を感じさせてしまう事はビリーにも分かっていただろうからスマパンを名乗るのはちょっと厳しかったか(後出し批評でちょっと卑怯だが)。
ブックオフにて購入(¥250)