建物も店の佇まいも全く古くないのだが、旧街道沿いでこの屋号だったら間違いなく歴史のある店だろうと訪れたのは、滋賀県米原市の醒井宿にある「丁字屋(丁字屋製菓)」(後から調べたらやはり100年以上の歴史があり、現在3代目だとか)。本当は飲み物を買おうと思って店に入ったのだが、アイスや惣菜パン、水まんじゅうなどの和菓子が並んでいたので物色。暑い日だったが、残念ながら涼しげな水まんじゅうはすでに売り切れていて、梅花藻のパウダー(!)が入っているという「梅花藻ソフトクリーム」を買い求める人が多かった。”丁字屋オリジナル”と書いてあるが、ま、そうだろう(笑)。自分はクラシックなデザインの包装に「江州(近江国=滋賀県の意)醒ヶ井宿」と書いてある「醒井餅」に目がいったので購入した。
「醒井餅」は、餅といってももちろん煎餅のこと。彦根藩の幕府献上品だったんだとか。やや大きめの胡麻醤油煎餅。表面は濡れておらず、カラッと乾いて軽い。見た目はごついが、乾いた食感と口当たりが新鮮。キリッとした醤油味と胡麻の風味があって甘くなく、なかなか旨い。訪問日には見つけられなかったが、他にも「忠太郎最中」なんてのもあるらしいので、次はそれで。(勘定は¥110/枚)
↓ 「醒井宿資料館(旧・醒井郵便局舎) 」(大正4年・1914・建造)。あのウィリアム・ヴォーリズ(William Merrell Vories)が設計だとか。国の登録有形文化財に指定されている。
こう見えて木造2階建ての擬洋風建築。昭和9年に外壁をモルタル塗りにしたらしいけど、それより前ははどんな姿だったんだろう? 昔の郵便局舎らしく隣の日本家屋とはつながっている。
↓ 通りからは少し分かり難いこじんまりとした「旧・醒井公会堂」(昭和11年・1936・建造)。現在何かに使われているかどうかは分からないが、こちらも登録有形文化財に指定されている。
丁字屋 (丁字屋製菓)
滋賀県米原市醒井392
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