Original Album Series / Manfred Mann and Paul Jones (2014)
ビートルズ(The Beatles)やストーンズ(The Rolling Stones)に代表される第1次ブリティッシュ・インヴェイジョンのバンドに含まれるマンフレッド・マン(Manfred Mann)の「Original Album Series」。自分はストーンズなんかよりも少し後のバンドというイメージがあったのだが、年代的にはほぼ同期なのでやっぱり1次だそう。自分が知っている曲は「Do Wah Diddy Diddy」「Pretty Flamingo」「5.4.3.2.1.」の3曲のみで、昔VHSのビデオ(作品名失念)で白黒の演奏場面を見たのが最初と記憶している。オリジナル・アルバムは1枚も所有しておらず、いくつかのコンピ(大抵上記3曲が収録されている)で持っている程度だった。「5.4.3.2.1.」は英国の若者を熱狂させたテレビ番組「Ready Steay Go!」のメイン・テーマとして使われたのもあってか、パティ・スミス(Patti Smith)がカヴァーしている。収録されているアルバムは以下の通り。コンピを入れても玉数が足りなかったのか、最後のアルバムはヴォーカルだったポール・ジョーンズ(Paul Jones)のソロ・アルバム(ちなみにマンフレッド・マンはキーボーディストの名前)。
・The Five Faces Of Manfred Mann (1964)
・Mann Made (1965)
・Mann Made Hits (1966)
・Soul Of Mann (1967)
・My Way (1966) ※Paul Jones
聴いてみてビックリ。特にファーストはここまで黒いとは知らなかった。当時のイギリスのロック・バンドは多かれ少なかれみんなアメリカのブルーズやリズム&ブルース、ジャズ等に影響されていたので、カヴァーしていること自体に驚きはないが、上記ヒット曲の感じからもっとポップなカヴァーだと思っていた。半分以上がカヴァー曲でブルースハープも多用していてなかなか渋い出来の曲ばかり。映像で見るとちょっとベビー・フェイス過ぎる彼らも、音で聴くとちょっとクセのあるポール・ジョーンズのヴォーカルが際立っていて、オルガンがあることもあって他のバンドと比べてジャズ寄りのアレンジに自分達の色が出ている。セカンドはよりヒップ、ポップな曲が多くなり、ヒット曲集の「Mann Made Hits」では黒い要素はほとんど見当たらずポップ・チューンばかり(もちろん故にヒットしたのだろう)。バンド最後の「Soul Of Mann」はポール・ジョーンズ脱退後のコンピ作品。全編ジャジーなインスト。”モッド”、”レア・グルーヴ”という視点でなら聴けないこともないが、ストーンズやザ・フー(The Who)の曲をカヴァーしちゃったりして自分としては正直目も当てられない。にしても特に初期のこのバンド、見直した。
オークションにて購入(¥835)
- CD (2014/8/5)
- Disc : 1
- Format: CD, Import
- Label : Parlophone