ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

吉野鯗 @大阪市中央区・淀屋橋

2022年08月05日 | 大阪府

スティック・メン(Stick Men)の来日公演で大阪へ。それに合わせて休みを取って大阪での短期滞在。大阪の中心部を歩き回るのは2015年以来だから、何と7年振り。東海地方からだとさほど遠くないのでもう少し頻繁に訪れたいが、仕事の都合やコロナ禍等でなかなか予定が組めなかった。

難波に到着後、まずは休憩がてら目当てのある喫茶店へ行ったのだがいきなり臨時休業で振られた。その後に御堂筋線で向かったのは、淀屋橋の創業天保11年(1841)という凄い歴史のある大阪寿司の「吉野鯗(すし)」。この”鯗”という字は本来魚偏が付き、飯の上で発酵させた魚の意だそう(ただし普通に「吉野寿司」とも表記するようだ)。店はオフィス街の中のビルにあり、開店してすぐの時間に到着。女性店員に1人と告げるも、無情にも「今は店内飲食はやっていない」とのこと。えーっ…。折角わざわざ遠くから訪れたのに、HPとかあるんだからそういう大事なことはちゃんと記述しておいて欲しいなァ…。残念。これで帰るのもアレなので急遽箱寿司を買って持ち帰ることに。ただ、まだ予定があるので大きな荷物は持って歩きたくないし、賞味期限が2日程度らしいので、どうしたって宿泊するホテルかどこかで食べることになる。明日の朝食にでもするか…。選んだのは一番小さい包みのもので6切れの箱寿司が詰められた「箱一枚」というもの(写真下)。注文を入れてから奥の調理場に声を掛けていたのでその場で作るようだ。少しだけ待って包んでもらったものを受け取り店を出た。

結局この寿司をいただいたのは翌日の朝、ホテルの部屋で。いつも遠方に出かける時にはホテルの朝食は予約しないか、チケットをもらっても無視して使わず外に出掛けるので、今回も朝食にしていただくことに。包みを解いて綺麗に並べられた寿司をひとつづつ賞味。内容は、焼穴子、海老と厚焼き玉子、木耳・鯛・海老、小鯛。時間が経ったからか、どれもしっかりと落ち着いていて味わい深い。穴子や小鯛に挟んである椎茸や焼き海苔がいいアクセントになって口に入る。しみじみと旨い。ホテルの冷蔵庫に入れておいた冷えた緑茶でいただいたが、これは熱いお茶で頂きたかったな。店内での飲食は今後再開されるのかどうか知らないが、いつかこちらの棒寿司や蒸し寿司も食べてみたいものだ。正月用に取り寄せてみようかな。(勘定は¥1,628)

 


 

↓ 店からほど近い交差点に建つ丸窓やアーチ窓のあるビル「ローズプラザ(旧・板谷歯科医院)」(昭和元年頃・1925・建造)。コンクリート壁の前側とタイル壁の後ろ側で仕上げが変えてあるのが珍しい。もう少しゆっくり観賞してみたかった。

 

 


 

 

吉野鯗 (吉野寿司本店)

大阪府大阪市中央区淡路町3-4-14

 

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