大阪短期滞在。休憩で寄ったのは梅田の大阪駅前第1ビルの地下にある喫茶店「マヅラ」。創業は戦後まもなくの昭和22年(1947)。店のある建物は新橋のニュー新橋ビルみたいに色々な業種の店舗がテナントとして入っている昭和的なビル。店名の”マヅラ”って変わった苗字か何かだと思っていたら、102歳(!)でご健在だという名物マスターの思い出の地、インドネシアのマドゥラ島から採られているんだとか。当初は名曲喫茶だったそう。
店内は昭和純喫茶好きには有名な意匠。70年代に移転してからそのままだという”昭和近未来”とでも呼べそうな、ガラスのパーティションとミラー、ペンダント・ライトでスペーシーな空間。天井にまでミラーがあるので幻惑されて正確なレイアウトが分からなくなる。店内は半端な時間であっても客がいっぱい。店員も蝶ネクタイをした5、6人の他、女性給仕も居る。時々鳴る電話がリーンって音だけれど、もしかして黒電話?。円形になったソファー席に腰掛けた。少しクッションがへたっていて年季を感じさせる。禁煙席と言われたはずだけれど、座席に滲み込んだ煙草の匂いが強い(苦笑)。お願いしたのは「ホットコーヒー」と、メニューに”30年ぶりに復活”なんて書いてあったのでつい頼んでしまった「プリンアラモード」。本当はプリンだけでいいのだが無かったのでこれで。見渡すとどこかのミラーに自分の姿が移るので落ち着かないが(笑)、独特の雰囲気の中で出来上がりを待つ。BGMはたまたまかマイルス(Miles Davis)。
しばらくして白いカップとソーサーで運ばれた「ホットコーヒー」は自家焙煎だそう。しっかりと苦味がある濃い味。大阪の古い店ではこういうの多いような気がする。名古屋もそうだけれど。オッサンが食べるにはちょっと恥ずかしい「プリンアラモード」は、プリン、アイスクリーム、生クリーム、バナナ、キウイ、パイン、オレンジと色とりどり。思っていたよりもちょっと量が多い…。昔給食で使ったような先割れスプーンでいただく。甘いところやフルーツを味わって、後から苦いコーヒーで追っかける。旨いなァ。絶対に残すと思っていたけれど、気が付いたら綺麗に平らげてしまっていた。こちらにはビールやウイスキー、カクテルなんかもあってバー使いも出来る。実際に杯を空けている賑やかなグループも。この空間でサンドイッチやホットドッグをつまんで酒をやるのもイイなー。(勘定は¥900)
大阪府北区梅田1-3-1 大阪駅前第1ビル B1
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