ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

川井屋本店 @名古屋市東区・高岳

2022年09月25日 | 名古屋(東区・北区 老舗)

立派な屋敷が立ち並ぶ東区の白壁周辺。その近くにあっていつも盛況な「川井屋」へ。創業は大正10年(1921)。名古屋で”きしめん”の話題になると必ず名前が挙がるこちら、創業者は明治23年創業の「一八本店」で修業したのだそうだ。現在3代目とのことで、麺はずっと手打ちとのこと。実はこちらには何度も足を運んでいるが、いつも行列が出来ていて見送ってばかり。ある日なんて駐車場の代金も払ったのに待ちが長くて離脱したこともある(←長い行列が嫌いなので)。この日は珍しく待ちが出ておらず、暖簾をくぐって中のアプローチを覗いても空きがあるようだったので奥へ。すぐにテーブル席に案内された。それでも自分の後にはすぐに待ちが出ていたのでたまたまタイミングが良かっただけのようだ。この日は市営バスで移動していたので、蕎麦前ならぬ”きしめん前”を実行。「板わさ」と「お酒(菊正宗)」を冷や(常温)でお願いした。席はコロナ禍で仕切られているが、隣席の年配のおばさん達は賑やかによく喋るし、まだ夏休みだったので子供連れの家族客も居て、店内はちょっと騒がしい感じ(訪問8月)。1人で居るとよく分かるが、そりゃ蔓延するのも仕方が無いヨ…。

しばらくして徳利に入った酒と猪口、それに赤縁のかまぼこを飾り切りした「板わさ」が運ばれた。山菜と本山葵が付いている。この地方で一般的な赤縁のかまぼこは、値段も安いのであまり歯応えの無いものが多いが、こちらは厚く切ってあるからか調子良く、なかなかいい感じ。時々来客を知らせる奇妙な音が聞こえてくる店内で徳利を空ける。本当はもう少し酒と酒肴を頼もうと思っていたが、そのヘンな音が次々と入口に入って来る後客を知らせているので「きしめん」で締めることに。運ばれた「きしめん」は深い鉢に麺もつゆもたっぷり。水面には青菜、甘い味付けの揚げ、かまぼこ2枚、花鰹、という典型的な具材。刻みネギと大根おろしが別皿に。ムロアジと宗田鰹の2種類をブレンドするという出汁から作るつゆは、最初やや甘めかなと思ったが、きしめんと一緒だとちょうどいい塩梅。少し椎茸のような風味もあったがどうだろう。麺は軟らかめではあるが崩れる程ではなく、これぐらいが絶妙な茹で加減なのかもしれない。旨かった。次は冷たいのにしてみようかな。(勘定は¥1,800程)

 

手打麺舗 川井屋 (川井屋本店)

愛知県名古屋市東区飯田町31

 

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