ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

かどふく本店 @名古屋市守山区・瓢箪山

2021年07月02日 | 名古屋(千種区・守山区 老舗)

守山区のひょうたん山駅近くの麺類食堂「かどふく本店」が6月30日を以って閉店するという話は前から聞いていたが、なかなか訪れる機会を作ることが出来なかった。かの有名な大女将が逝去されたということも実は最近まで知らなかった。いよいよ6月末が迫って半日だけ時間が出来たのでバイクを飛ばして店へ。ちょうど開店時間ぐらいに店に着いたが、すぐに何人かの男性1人客が入っていく。テーブル席のひとつに腰掛け、壁に札の掛かった”定価表”を眺める。もうこれが最後の訪問だろうことは分かっていたが、あれも食べたい、これも食べたいとなかなか注文が決まらない。若かった頃は用事でこの辺りに来る機会が多かったが、当時はこういう古い食堂に入る気もあまり無く、時が過ぎてしまった。あの頃に通っていればなァ…。結局欲張って「木ノ葉丼」と「チャーシューメン」という変な組み合わせになってしまった。調理は女将さん。給仕は若い男性。次々と客が入ってくるので大忙しだ。店の人と閉店を惜しむ常連客の会話を聞きながら出来上がりを待った。

料理は同時に配膳された。まずは「チャーシューメン」からいただく。金属製のレンゲが添えられている。チャーシューは5枚、それに細メンマと刻みネギがのっている。スープの色は濃いめ。かえしにたまり醤油でも使っているだろうか。それでも味が濃かったり、塩分が強い訳ではなく、じんわりと滲みる優しい味。麺は細縮れ。少しコショー(もちろんテーブルコショー)を振ってみたくなる。チャーシューは5枚。軟らかいが崩れない丁度いい塩梅だ。味の滲みた細メンマもいい感じ。旨いなァ。次は「木ノ葉丼」(壁の札には「木の葉丼」の表記も)。つゆを含ませた沢山の椎茸と、刻んだ赤縁の蒲鉾、ネギが入っていて、刻み海苔がかかっている。つゆの量はやや多め。もう古い食堂でしか見かけなくなった”木の葉丼”では椎茸は共通しているものの、味の加減や具材の種類は店によって様々。あまり椎茸の味が前に出ていないものもあるが、こちらのはしっかりと椎茸の味が前面に。これも旨いなァ。添えられたたくあんをつまみつつ、平らげた。席を立つ前にもう一度ラーメンのスープを啜ったりして。まだまだ客が入ってきているので席を空けて勘定してもらう。(勘定は¥1,320)

この日、残念だったのは店内で動画を撮影している輩が居たこと。この人、動画サイトにでもアップするつもりなのか、店の外では道路の真ん中にしゃがみ込んでクラクションを鳴らされているし、配膳された後には料理の位置や席を変えながら延々と撮影。それが終わると片手で撮影しつつ(!)片手に箸を持って丼物を食べていた。ボロボロ落としながら汚いし、異様。待ち客も居るというのに…。こんなことを店の中でやるなんて物凄いハートの強さだ(苦笑)。撮影していると周りが見えなくなるのか、それとも見ないようにしているのか…。自分が映りこんでいませんように。

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※令和3年6月30日を以って閉店されましたが営業再開しているそうです(未確認・令和5年11月現在)

 

名代きしめん かどふく本店

愛知県名古屋市守山区長栄16-12

 

( 名古屋 なごや 瓢箪山 ひょうたん山 ひょうたんやま かどふく かどふくほんてん 麺類食堂 大衆食堂 食堂 中華そば ラーメン 閉店 廃業 )


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