※令和4年6月1日に火事に遭われ閉店しています。お見舞い申し上げます。
岐阜市の柳ヶ瀬商店街の北側、若宮町近辺にはなぜか”ふぐ”を扱う料理屋が何軒もある。海無し県なのに、やはり接待などでお大尽を迎えるのに重宝したのだろうか。こちら小柳町の「丸桂」も看板に”ふぐ料理”とある日本料理の店。昼営業もしている店だが、ふぐって鍋が伴って昼間から1人で食べるものでもないし、鰻やすっぽんも…と店に入ってみようとは思わなかった。店頭にある品書きで”○○膳”と呼ばれる食事メニューがあるのを知って、和食の口だったある日に寄ってみることに(訪問5月)。創業はいつ頃か知らないが、店構えからすると古そうな感じ。中に入るとカウンター席があり、奥に小上がり席がある。カウンター席に腰掛け、「天ぷら膳」と酒をぬるめで燗してもらうようお願いした。給仕はご高齢の女将さん。酒と一緒に運ばれたお通しは「煮豆と春菊の胡麻和え」。
”ふぐ料理”と書かれた徳利から猪口に注いだ酒をクイッとやり、お通しをつまむ。春菊は大好物なので有難い。そして「なまこポン酢」の小鉢が運ばれた。これが「天ぷら膳」に含まれているものなのかどうか分からないが、旨い。これだけで徳利が数本消えそうだ(やらないが・笑)。途中で和らぎ水を頼んだら、女将さんが「坂内村(揖斐)の湧水です。」と持って来て下さった。そして盆にのった「天ぷら膳」が運ばれる。天ぷらは、こごみ、ぜんまい、コシアブラといった山菜、海老、椎茸、南瓜、さつま芋と沢山。これに柚子の効いた茶碗蒸し、ご飯、きゅうりと茄子の漬物、味噌汁が付く。天ぷらはおろしとすり生姜の付いた天つゆで。薄衣で口当たり良く、旨い。ご飯と一緒にいただいた漬物も旨かった。次は「松花堂」でもいただこうかな。それともシーズンに入ったので鮎で一杯やるか。(勘定は¥2,500程)
岐阜県岐阜市小柳町6-2
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