第36期棋聖戦七番勝負第7局が3月14日、15日に山梨県甲府市で行われた。結果は黒番の張栩棋聖が高尾九段に中押し勝ちをおさめ、シリーズ成績4勝3敗でタイトル防衛を決めた。張は棋聖3連覇。通算タイトル獲得数を37とした。高尾九段の初の棋聖獲得は成らなかった。
(日本棋院HPより抜粋)
「張栩V3、死闘決着 紙一重の防衛劇」 「高尾 最後に伸びを欠く」
(週刊碁見出しより)
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一日目終了時点では高尾有利の感想が多かったのですが、二日目封じ手のコウ争いからの張棋聖の逆襲が凄かったですね。
「コウの魔術師」の異名をもつ張棋聖、後半から気迫の着手で挑戦者を追い込み、三連覇を果たしました。
棋聖位奪取が夢と消えた高尾九段。最終局に持ち込み意地を見せましたが、あと一歩及ばなかったようです。執念の差でしょうか。
この七番勝負、一進一退の激闘で囲碁ファンを釘づけにしました。対局者、主催者、関係者等、お疲れさまでした。
一日目の14日は女流名人戦で謝さんが五連覇。そして翌日、張さんが棋聖三連覇と台湾出身の棋士が席巻しました。
闘争心というか、覚悟というか、その辺りの差を感じますね。
応援する側としては、日本人棋士にもっと頑張ってほしいと思っている人も多いでしょうね・・・。
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今回の対局地は山梨県甲府市「常磐ホテル」。昨年、張棋聖が井山挑戦者を4-2で防衛した場所です。震災が起きた3月11日は対局二日目でしたね。
山梨の英雄といえば文句なく「武田信玄」でしょうね。
薩摩の西郷隆盛、土佐の坂本竜馬など、全国各地に英雄・偉人が存在しますが、地元での支持の高さは甲斐の武田信玄が最右翼だと思います。
地元では「武田信玄」と呼び捨てなどもってのほか、「信玄公」と云わないといけません。
山梨の愛唱歌といえば「武田節」、飲み会で山梨出身者が朗々と唄っていました。
特に「♪人は石垣~ 人は城~」というフレーズはいいですね。
「武田節」
♪ 甲斐の山々~ 陽に映えて~
われ出陣に~ うれいなし~