こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

少しだけ、無常という言葉を実感する

2012年01月29日 | 生き方について考える
生きているだけで、瞬間瞬間いろいろなことが起こる。
今、自分がぼーっとしているだけ、眠っているだけ、そんな間にも世の中は動いていて、自分を取り巻く環境というのは刻一刻と変わっている。

マクロ的には宇宙の動き、地球の動き。ちょっと小さく見れば政治経済のあれこれ。家族のこと、そして、自分のこと。怪我ひとつなく、健康と思っていても、自身の体すらもある程度の年齢からは細胞の老化が始まり、あちこちにほころびが生じる(これがいわゆる病気で、これに抗うお手伝いをするのが医者という職業)。
家にこもっていても、自分以外の動きから逃げ切ることはできない。

一瞬ののちには、消え去ってしまうもしくは台無しになってしまうような不可知なものがつきまとっているなかで、はたして、自分のいる場所というのは実体を伴っているのだろうか?
明日に向かって、一生懸命生きる。
すべてのことがほぼリアルタイムでわかるよう(な感じ)になってきて、わが身の行く末もなんとなくわかる。
そう、希望というものが、なかなか持てなくなってきている。

諸行無常。
すこしだけ、この言葉の意味を実感できる年になってきたのかもしれない。


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