こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

こんな程度の人たちに任せてきた私たちの責任

2021年01月19日 | 日本のこと、世界のこと
朝日の朝刊一面トップは当然のことながら、菅総理の施政方針演説。そして、天声人語にはそれを酷評するコメント。社説も同様で、菅演説への失望感があらわだった。いずれも総理としての覚悟というか政治家としての矜持を問う内容で、日本中が菅さんの政治姿勢に疑問を呈しているということが明らかになった。

菅さんは私の住む神奈川県から首相へと上りつめた人で、駅での朝活動はつとに有名だった。その朴訥そうな雰囲気は若い学生などにも好感を持たれていた。ところが官房長官になってからだんだんと目つきが悪くなっていったのは残念だった。無派閥が売りだった安倍さんの後を継いでうまくいくと思っていたら、うまくいかなかった。そりゃ良きにつけ悪しきにつけ役者が違う。挙げ句の果てに、面白いことがあるぜと校舎の裏に呼び出され、ノコノコ行ったら大バレで、ついにはメッキもすっかり剥がれてしまった。

こんなことになったのも、別に菅さんが悪いわけではない。他に適任と思われる人はいなかったし、私たちだってそう思っていたのは就任直後の高支持率が示している。このコロナ禍、誰が総理をやっても感染の拡大、死者数は50歩100歩だったかもしれない。そんなことを予感して安倍さんは逃げ出したのかもしれないとまで思うが、それでもやっぱり喜んで引き継いだわけだから正月休み返上で頑張るべきだった。でも、テレビに出てくるのは、年末年始返上で都民のために頑張った都知事ばかりだった。

2度目の緊急事態宣言が発出され、初回に比べ人出が一向に減らないことが問題というか、話題になっている。だが、初回の時はそれまでに安倍さんは何度も記者会見を行っていた。そして、人出は減って、感染拡大を抑えることができた。諸外国のことを見たら、あの時に感染爆発を起こしていたかもしれないのだから、よく抑え込んだものだった。それに比べて今回は、もうダメ。今から星野源の歌に合わせて踊ったところで無視されるだけだろう。挽回のチャンスはいくらでもあったのに、昨日の施政方針演説でもそれをみすみす手放した。人に好かれるためには、自分がしてほしいことをする。菅さんには国民がしてほしいことが見えていない、というか想像できないでいる。

ワクチン接種担当大臣というのが任命されたそうだ。大臣が指揮を執ることが悪いというわけではないが、これぐらいのこと厚生労働官僚が統率してできないのかと情けなくなる。ワクチンが手に入ったらどうするかということを半年とかそれぐらいのスパンで考え、日本国民1億人への接種体制をどうするか考えてこなかったのだろう。そして、ダイアモンドプリンセスのときに明らかになった”本質が理解できずに現場を邪魔する高級官僚”がいるから、河野さんのような人を上に置いてトップダウンで行わざるを得ない、これまた丸投げ感丸出しだが、そういうことだとしたら納得できる。こんなことをされてしまうなんて、官僚機構も頼りにならないということだ。規制締め付けも重要な仕事ではあるが、国民への奉仕者としての想像力はそこに見えてこない。

こんな人たちをのさばらせてきたのはほかでもない私たち国民だ。選挙を通じて、また、普段の生活を通じて、政治家や役所の不正や怠慢を指摘して改善させてこなかったから今の状況がある。真剣に投票に行った人がどれほどいただろう。少なくとも投票率が50%そこそこでは政治に緊張感は生まれない。そんなだから、政権与党に緩みが生じたのではないか。かといって、野党も、リーダーたちが年老い、世代交代が進んでおらず、かつてのような理念、理想を感じることができるところはない。

かといって、”お前が土俵に上がってくればいいだろう”と言われてもおいそれとはいかない。マンションの管理組合の理事長だって2度とやりたくないのと同じで、それはそれで難しい。この国の政治がだめなのか、政治なんてしょせんはそんなものだったのか。
はたしてスガ後は
COVID-19 による症状
最もよくある症状:
・発熱
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・倦怠感
時折みられる症状:
・痛み
・喉の痛み
・下痢
・結膜炎
・頭痛
・味覚または嗅覚の消失
・皮膚の発疹、または手足の指の変色