著者は25歳の時、突然、網膜色素変性症という難病に襲われ、
後に完全失明されたそうです。その辺の経緯と、治療院の開業、
軌道に乗るまでの苦労話など、興味深く、勉強になります。
P.36 著者が考え出した「ゆうきプログラム」という体操を
自分で毎日行うことで、<治すのは患者自身>という点も好きです。
運動をすることで、骨の変形自体が治るわけではありません。
ただし、骨は変形したままでも、
痛みを軽減、解消することはできます。
関節を支える筋肉や靱帯、関節包を柔軟にし、
アライメント(骨や筋肉、靱帯などの整合性)を調整することで、
変形したひざの働きをカバーする。
P.60 4つの治療法の柱
1.荷重点調整法:Applied kinesiology(応用運動機能力学)に
基づき、筋肉や骨のalignmentに着目したもの。
2.筋力間バランス法:強い筋肉と弱い筋肉のバランスをとる
運動療法。例えば屈筋vs伸筋。膝でいえば、
大腿二頭筋(ハムストリングス)と大腿直筋。
3.靱帯調整法:靱帯(関節の骨と骨とを結ぶ線維状の組織)をほぐし
関節の可動域を高め、痛みを緩和させる。
方法は<関節を支点にして8の字を描く>
4.関節腔拡大法:関節の隙間(腔)は、線維膜と滑膜の二層からなり
関節の接合部全体をくるんでいる。内側の滑膜から
関節内液が分泌され、関節腔を満たしている。
これにより、関節軟骨の細胞に栄養を供給したり、
関節にかかる圧力が和らげらたりしている。
関節腔拡大法は、関節内液の循環を高めるのが目的。
P.96以降、いくつかの体操が写真入で紹介されています。
どれも簡単そうで、私にとっては馴染みの深いものがたくさんあります。
やってみたい方は、本を買うなり、youtubeなどでチェックしてください。
私も暫く幾つかに挑戦して、高齢者体操に取り入れてみようと思います。