副題は 「名医が押しえる 眼と心 のSOS」 2011/4
まずは言葉の定義から。
P.54 心身医学とは
疾患や異常を、身体面だけではなく、
精神心理面、社会的側面からも見て、
人間を個別的、かつ俯瞰的にみようとする学問
P.55 部分部分を扱う身体科が、身体的側面と同時に、
精神心理的側面も考慮して診療するもの。
これに対し、精神科は、
疾患を専ら精神心理的側面から診療する
診療眼科では、
①~⑩まで、詳細には書き写しませんが、
視力低下や眼の痛みなどの原因が、
例えば
精神疾患の初発や部分症状として出現、過度な疾患恐怖、失明恐怖、
手術後不適応症候群、頭頚部外傷後遺症、慢性中毒、化学物質過敏症、
認知症、神経系薬物の眼副作用などなどがあるそうです。
著者の叫びは、
上記のような事例への心療的、心身医学的アプローチが
行われなければ、完成型医療とは言えないのだと思います。
P.58 ここで問題なのは、そういう方々に時間をかけた医療を施しても
不採算になるばかりで、
検査をしたり、薬を出したりする従来型医療のほうが、
採算が合うという事実です。
ふむ。日本の医療事情には、腹が立つことが多いのですが、
眼科よ、お前もか!と、ため息が出ます。