「発達障害」というのは、最近よく聞く言葉です。
著者の大まかな分類によると、
P.82 ①精神発達遅延:精神面、運動面の全体の発達に遅れがある場合。
②広汎性発達障害:精神面、運動面の一部の発達に歪みがある場合。
対人スキルや社会性の問題が目立つ。
自閉症やアスペルガー症候群も含まれる。
③注意欠陥多動性障害:ADHDという名で、時々メディアに登場している。
(中略)生徒ひとりひとりの性格や個性、能力にあまり配慮せず、
一律に教育する日本の学校教育下では、
先生にとって、少々扱いにくい困った子供になります。
④学習障害:とくに算数、書く、読むといった、
特定の能力を獲得しにくい発達障害。
(中略)算数は得意なのに読解力が乏しいといった、
ある特殊な領域の不得意性が見られる。
(中略)なので、眼が悪いのではないかと心配して、
眼科を受診するケースも少なくない。
P.84 日本人は、横並びが大好きで、
そこから少し外れた人を阻害するという、
人間としてまことに未熟な行動をとりやすいようです。
教育者や為政者にとっては、それゆえ、効率良くコントロールできる
とても扱いやすい人種だということにもなります。
しかし、個々の有する特別な個性、天賦の才が
伸ばされない環境にあるとも言えそうです。
P.85 どこか特別に秀いるところもありうるのです。
(中略)(児童精神医学の)星野仁彦医師によると、
ベートーヴェンやアインシュタインやピカソが
発達障害だったと書いています。レオナルドダヴィンチも?
(中略)でも、そういう人が、日本では出にくいのではないでしょうか。
それは、日本人の精神の稚拙さにもあると、私は思います。
私も、星野医師や若倉医師の説に大賛成です。