
コロナ自粛で閲覧室に入れない図書館が多い中、
大田区と品川区は頑張って開けてくれているので大助かり。
昨日は婦人公論の最新号で心を揺さぶられ、コピーしてきました。
篠田桃紅さんは、その珠玉の言葉集と、生き方そのもので、
多くの女性に生きる糧を与えてくれた方だと思っています。
順不同になりますが、まずは抽象画というアートについて。
p.127 墨の線を引いて、かたちを つくっていることで、人との
コミ ュニケーションが成り立った。抽象画を描いている
人間でないと得られないことだったかもしれませ ん。
アートというものが持ってい る範囲の広さは、
あらゆる人に語 りかけるものですね。
私は、自分の仕事にアートを選 んだことが、本当に私の一生の幸 せ
であったと思います。アートと いうものは、どの人とも同じよう に
お付き合いができる。生涯独り身で、幸福な家庭を持つことは
できなかったけれど、その代わり、 別の非常に幸福な生活を
することができたと思います。
人には、それぞれの運命という ものがあって、それには皆従わないわけには
いかない。運命の前に は、どんな力のある人でも抗うこ とはできない。
アートを選んだ私 の人生は運命だったと思います。
あ~、、、アート、アート、、、、
私が書き、演じるミュージカルはアートなのか否か???
と、ため息が出て、がっくりと項垂れてしまいます。
桃紅さんが言うように、「芸術は幸せな状況からは生まれない」とするなら、
私は安穏と、シアワセ過ぎる・・・・
いやいや、私にも不運な巡りあわせやら、アクシデントは多々あったけれど、
それを「不幸」と捉えてしまったら「本当の不幸」になってしまうから、
無理やり「最悪の事態よりはマシだったのよね。」と自分に言い聞かせて、
不幸から這い上がってきたつもり。
「不幸を味わい尽くして、形にするため没頭すること」又はその結果(結晶)が
芸術なのなら、私は芸術家ではなく、ただの趣味人なのでしょう。
若くして結婚してしまった私は「何かに没頭」することができなくて、
家の切り盛り、子育て、仕事に追われ、「不幸を味わう」時間はゼロでした。
けれど、言いたいことは山のようにあって、職場の昼休みに
仲間とミュージカル活動をできたことは私の宝(幸運)です。
桃紅さんのレベルとは天と地ほどの差があるけれど、彼女の言葉には
結構癒されてきた私です。