著者はパーソナルトレーナーで、ポールダンスのパイオニアだそう。
自身の身体の痛みを克服する研究の結果、エクササイズを体系化。
表紙にある副題は「体のかたさも痛みも解決する!」
自力整体の目標も同じような内容ですが、切り口は色々です。
この本の特徴は、筋肉の凝りのことを
「関節回りにまとわりついたコラーゲン」と称していることです。
p.23 60代以降になると、どんどんと背中が丸くなる。
(中略)乾いた昆布のようにクルクルと丸く、乾いて
萎縮するようなイメージです。
p.24 これは、どういうことかというと様々な体の結合組織のラインが
そもそも丸くなる ようにできあがっているのと同時に、
年齢を重ねて体が乾燥するとどうやら丸くなる のです。
体が乾燥するという言い回しをしましたが、これはインドの
アーユルヴェーダの概 念です。医学的には「廃用性萎縮」といいます。
拘縮の仲間で、あまりにも使わない と筋肉が萎縮する、というものです。
具体的に解説していくと、筋肉は使わないとコラーゲンの量が増えて
筋肉や関節周 辺にまとわりつきます。同時に筋肉間も癒着し筋肉を
潤わせない動きになります。
コラーゲンというのは、結合繊維組織のことをいうのですが
(イメージはお肉と皮 をつないでいる白い部分や腱から皮の白い部分で、
スーパーで皮つきの鶏肉を買って、 家で皮をひきさく時にこの部分を
見ることができます)、この部分が大きく、強く、硬 くなることで柔軟性や
筋肉が動くことを妨げます。さらに、その部分の代謝も阻害します。
p.26 年齢を重ね、代謝が低下して筋肉が萎縮し、コラーゲンがへばりついて、
代謝が阻 害されて水分が行きわたらないため,乾燥していくのです。
こうして体は丸くなってしまいます。
■内向きの体が関節可動域をどんどん狭めていく -
p.26 ただでさえ体は丸くなるのが自然の摂理。加えて、長時間のパソコンや
スマホの使 用など内向きの姿勢を日常的にとっている人が増えています。
このような姿勢が定着してしまうと、肩こりや腰痛、股関節など節々の
痛みに加えて、
■病気ではないのに呼吸器の不具合があり、咳が出たり、苦しいと感じる
■股関節亜脱臼 ■股関節変形症 ■半月板損傷 ■五十肩 などなど、
p.27 日常生活に支障をきたす不具合がでます。
これは、内向きの姿勢は立っている時、小さな関節に負担をかけている
からです。し かも、動作を行う時に同じ場所ばかりに負担がかかって、
組織を傷つけたり、骨を傷つ けたりしていきます。
これが関節の不具合を拡大している原因のひとつです。
このような時、痛みのある個所、そしてより動きを深めたい部分に
アプローチすること が多いかもしれません。しかし、
まずは丸くなる原因である「背骨」を反らせると共に、
末梢の関節も反るように使うことで、
様々な体の悩みが解決していくでしょう。
なぜなら末梢の関節の指令は中枢神経が出しているからです。
中枢神経と末梢神経が相互に何度も連携を取ることで、
関節部の動きが滑らかにな り、痛みも緩和されていきます。
具体的には、
p.30 1.体液の循環をよくすること
2.体の構造を反れるようにつくりなおすこと
p.31 体液の循環を良くするには、「マッサージ」と「有酸素運動」
p.32 体の構造を反れるようにするには、
p.33 多くの関節を使用しながらひとつの動きを行うことで、
筋肉や神経の成長を促していきます。
具体的な動きは明日、説明しましょう。