p.177 隣近所とのつき合い方が「緊密」という人が少ない地域では
自殺率が低い傾向がある。
その理由として、コミュニティが緊密になるほど、それは
逆説的に排他性が生まれることになり、そのなかに入って
いけない人が孤立するから
(中略)自殺希少地域では、「相手は変えられない」という
思いが強いという。研究者が訪ねた地域にはそれぞれ自然が
厳しいとか、個人の力ではどうにもならない圧倒的な事象が
多かったようだ。だから、変われるのは自分しかいないわけで、
相手を変えようとするのではなく、受け入れていくしかないのだ。
そして、受け入れてみなと生きていくためには、
多様性を認めなければならないことになる。
p.180 幸福感というのは、客観的な指標ではなく、あくまで
個人的な主観の問題である。だから経済的な豊かさなどとは
ほとんど関係なく、しかも、世間や他者の暮らしや生活ぶりと
比べたときに、幸福感は簡単に上がりも下がりもする。
p.181 (中略)「誰もが遭遇する病苦や経済的問題、親しい人たちとの
死別などの悲しみなどの困難に遭遇したときに、無意識に発動される
思考傾向や行動様式のほうが、日ごろの幸福感よりもよほど重要である
要するに、「幸せ」であることが必ずしも大切なのではなく、
何らかの理由で幸せを感じられなくなったときの対処の仕方こそが
肝心だという。
今日のメモ事項に関しては、納得がいくし、大切なことと思います。
田舎暮らしに憧れた時期が私にもありますが、理不尽とも思われる
<近所付き合い>があることを覚悟する必要があるらしく、
あっさり諦めました。
多様性が認められない、小さな社会の中では、一旦異端になったら
多分、相当苦しいことでしょう。少なくとも、私には無理と思われます。