p.89 人間にとって、愛とは生まれながらに備わっているもの
ではない。人は生まれてからの母親との接触によって、
オキシトシン反応としての愛を学ぶのである。
(中略)その反対に、生まれて間もない時期に虐待や
ネグレクトなどの不適切な養育を受けた子供は、
オキシトシン細胞が増えず、オキシトシンが少なくなってしまう。
すると将来も人を愛したり信頼したりすることが
難しくなってしまうのだ。
本当に、昨今は実の親による子供への虐待・殺人・育児放棄など
信じられないような事件が起きています。そのような行為をする親も、
きっと愛情薄い幼児期を過ごしたのでしょう。
でも、有難いことに、大人になってからでも、知らない人からでも、
温かくタッチ施術を受けると、穏やかに、幸せな気持ちになれると
いうことが科学的に説かれているのです。
p.160 虐待を受けた子供の71%は、適切に触れられることで、
自尊感情を回復し、自分自身が治療の主役であることを
実感していることがわかった。
(中略)
幼少期に虐待やネグレクトを受けた子供は、成長後も
オキシトシン濃度が低いままになってしまい、他者を
信頼しいにくい状態になっていることもわかっている。
しかしこのような人でも、オキシトシン濃度は
常に低いわけではないという。
つまり、一般的には、善意のタッチは多くの人に快感であるが、
虐待を受けた子どもの場合は、反応が色々なので、ケアには
注意を要するようです。
私の経験からいうと、高齢女性はタッチされることを快感と捉え、
男性は、どの年代も、タッチやマッサージをあまり好まないようです。
もちろん例外も多々あると思いますが。
なので、いかに簡単だから!といっても、押しつけは駄目なのです。
あくまでも下座に居て(=仏教用語)、「触らせていただく」という
へりくだった気持ちが必要だと思います。
ただし、