p.50 近藤:「基準」とか「正常」という言葉に日本人は
弱くて、「人並みになりたい」って頑張るんだけど、
自分の体に合うように調整されている数値を他人に
合わせたら、調子が悪くなるのが当たり前。
和田:だいたい日本では、血圧や血糖値の基準は適切なのか、
検査数値をクスリで下げたら延命するのか、っていう
根本的な議論や調査が、ほとんどされない
近藤:健診も人間ドックも「病気を早いうちに見つけて、
早く治療すれば寿命が延びるはず」っていう思い付き
から始まってね。50年以上続いてきてるけど、
延命効果を証明するデータは、一切なにもない
p.51 和田:(アメリカでは、)保険会社は無駄な金を削るため、
(中略)クスリを減らす研究をしている医者の
スポンサーになっていました。
近藤:日本の医療ワールドはみんな持ちつ持たれつだから。
和田:製薬会社と大学病院と学会がズブズブで
あやしい基準値を挙げ続け、無駄な検査、無駄な投薬を
続けています。
近藤:そして心配性の国民はひんぱんに検査を受けて、
みんな「異常」を指摘されて寿命を縮めているわけ。
気が遠くなるような構図に無力感を覚えます。
私自身は職場での胸部エックス線撮影を拒否してきたし、
人間ドックも行っていませんから、少しは安心です。
でも、税金を使いまくって、後世の人たちに借金を残し続け、
病人も増やし続ける<国と医療界>は許せません。
p.50 製薬会社の利益をはかる「日本製薬団体連合会」の理事長には
長年、厚労省出身者が就いているのが印象的です。
どうしたら改善できるのか???
私ができるのは、こうやって「真実を語る医療者」の本を読み、
友人たちに薦め、自分で実践し、狭小範囲ですが
「元気な生活を持続している」というエビデンスを残すこと?
肝に銘じるべき言葉:
p.61 健康診断は、健康人を病人に仕立てる錬金術師