「糖質制限食」や、それをさらに進めた「ケトン体ダイエット」は
「体調を整え、体重をコントロールする目的のみならず、
脳に毒を溜めないためにも有効な食事法」と白澤氏は実感し
長く続けているそうです。
p.44 なぜ糖質を控えることが脳に毒を溜めないことになるのか
解説してみましょう。体内に取り込む糖質の量を減らすと
タンパク質と糖質が結合して加熱されることで毒性が
高まる老化たんぱく(AGE)を作りにくくなることと、
アルツハイマー病の危険因子にもなる血糖異常を妨げる
ことが挙げられます。
糖尿病やその一歩手前の段階で血糖値を安定させるホルモン
であるインスリンの効きが悪くなる血糖異常のことを
インスリン抵抗性といいます。インスリン抵抗性が起こる
要因としては遺伝や肥満、運動不足、脂っこい食事、ストレス
などが挙げられます。インスリンはそもそも血液中の糖を
処理するために分泌されるホルモンですから、糖を取り込ま
なければインスリン抵抗性を起こす可能性は限りなく下げられる
わけです。
糖質制限については、推奨派と反対派の議論が嚙み合わないことが多く
辟易しています。制限推奨派の白澤氏でさえ、毎日50gの玄米を食し、
完璧に糖質を排除しているわけではありません。私も然り。
私は夕食の〆に玄米をデザートのようにいただいています。
「おかずを食べた後、満腹なら、ご飯は抜いてよい」という説も
ありますが、それには反対です。
最後に玄米を100g食べられる程度に全体の量をコントロールする
のです。すると、おかずもそんなに入りません。
(=オートファジーが起きる量)つまり腹7~8分目です。
でも、この状態に落ち着いたのはつい最近(2~3年)です。
60代までは小麦製品でもケーキでもアイスクリームでも
自作したり、買ったり、相当な量を食べていました。
食べ過ぎて自己嫌悪に陥ることもありました。
でも、3日~1週間で調整すれば復調できました。
時を経て、知識が増えると同時に、自分の胃袋も小さくなり、
理論が腹に落ちると、食べる量も自然に落ちてきたという感じ。
白澤氏が言うように「知識が食欲の邪魔をしている」る可能性は
あります。でも、それは苦しい節制とか禁欲ではなく、
「な~るほど。こういうわけで、この程度で満腹になるのね・・・・・」
と思えるのです。
なので、若い方々は無理に色々制限する必要はなく、むしろ
自分の体調、パフォーマンス、睡眠の質、排便の量や便の状態を
観察・実感する能力を身に着けることをお勧めしたいです。
「あ~、体が軽く動いて快適だ。気分がイイ!」と思える状態なら
何でも良いのでは?と思うのです。