自力整体でいきいき歩き: 狛 雅子

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ポリアモリー その3 米国の「性を直視する伝統」

2024-08-16 05:30:48 | 生き方

昨日ご紹介した「アメリカの性の抑圧時代」の後、アメリカでは

「性革命」と呼ばれる運動が始まり、性をポジティブに捉える風潮が

登場したそうです。

p.46 性革命が生じた背景には学生運動やフェミニズム、市民権運動の台頭や

   ベトナム戦争などさまざまな社会的要因がある。また、経口避妊薬の

   発明と普及も性革命の原動力となった。(中略)

 

   また、性は夫婦間に閉じられるべきもの、というこれまでの性規範では

   考えられないような現象もあらわれた。例えば婚姻関係のない恋人同士

   が共に暮らす「同棲」、夫婦が合意の上でお互いに恋人を持つ

   「オープンマリッジ」、夫婦や恋人がパートナーを交換する

   「スワッピング」などである。

p.47 また既存の性規範に囚われないヒッピー・コミューンが次々と

   形成されノン・モノガミー実践者に対するサポートを目的とした

   支援機関も創立されている。

   

   性革命はアメリカの性の歴史に多大なインパクトを与えた。しかし

   短命だった。80年代に入ると性の探求者たちは表舞台から徐々に姿を

   消し、家庭崩壊を恐れた人々は性道徳の再建を望み始める。さらに

   伝統的な性道徳を守ろうとする保守派から性解放派に対する本格的な

   反撃が始まっていく。

   1980年代初頭に発見された「エイズ」も、こうしたバックラッシュに

   拍車をかけた要因となった。60年代から70年代にかけて興隆した

   性革命は後退し、人々は保守的な性モラルを解くレーガン大統領とともに

   性的秩序の回復に向かっていったのである。

 

   (中略)亀井俊介は一見すると相反するこの二つの側面に

   ある一貫した精神が流れていることを指摘している。

p.48 それは「性の現実と真っ向から取り組む精神」、すなわち

   「性を直視する伝統」である。つまり、

   厳格な性規範を支持する人にも、性の解放を希望する人にも、

   性の問題をうやむやにせず、きちんと向き合おうという姿勢が

   見られる。こうした性を直視する伝統のあるアメリカにおいて、

   ポリアモリー・ムーブメントが現れたことは、不思議なことでは

   ないのである。

*****************

「直視する伝統」「うやむやにせず、きちんと向き合うと姿勢」

あ~、何と心地よい響きでしょう!

もちろん、どこかの大統領のように「本音と建て前」が違う人もたくさん

いることでしょう。でも、国民として自分たちの代表(大統領)を選ぶ際、

その人の「人間としての資質」を眺め、隣人同士で議論し合える風土は

羨ましい限りです。

 

翻って、日本の現状を見ると、日本国の代表(内閣総理大臣)は

「与党の総裁」であって、全国民の代表ではありません。

国民が、どんなに「この賢そう(?)な人に総理になって欲しい」と

切望しても、何の応援もできない、蚊帳の外です。

 

よく「団塊世代の自虐史観」などと揶揄・非難されますが、

私個人の中では、日本のこういう現状が変わらない限り、

「欧米人の方が賢いわね~」という考えは続くと思っています。

 

 

 

 

 

コメント
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