尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

「記者会見」-教員免許更新制再考⑤

2011年11月07日 20時57分33秒 |  〃 (教員免許更新制)
 11月7日14時から、文部科学省記者クラブで記者会見を行いました。
 更新制「凍結」を求める署名運動の結果とともに、尾形が当事者として初めて発言してきました。
 まずは、私の免許が失効しているのかいないのかに関して、文科省と都教委で見解が違うのではないかというあたりから始めて、更新制についての反対論、熊本県で起こった出来事の紹介、生徒からの「更新認定証」を最後に示して終わりました。

 時間も短い中、制度が複雑で、なかなか理解してもらえない部分が多いのがこの問題だと思います。すぐに報道に結びつくかどうかは難しい問題もあると思います。教員の側も、現実に「失職」するわけにはいかないという中で、「失効を防ぐ」が当面の目標になってしまいがちです。その陰で、「本質論」を忘れてしまうというのが、この問題に限らず現代日本の大きな問題なんだろうと思っています。

 この問題で当事者として反対発言している教員が他に見当たらないことも、実は驚いています。500人以上の教員が更新しないで辞めたはずなので、誰か他にも名乗って反対する人が出てこないものでしょうか。昔なら絶対考えられないと思うんだけど。
 ということは、僕がいなかったら、教師の誰一人として反対せずに「教員免許更新制度を受け入れてる」と教育行政側に思われてたわけです。それでは困ると思ううんだけど。僕も「現実界」ではこの成り行きをどうなのかなと思わないでもないですが、「象徴界」においては僕一人がいて良かったんじゃないかなと思っているところです。
 (右から、池田賢一中央大教授、大森直樹学芸大准教授、尾形)
コメント (3)
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