地名で言うと、王子ではなく「十条台」と言う、王子(京浜東北線)と十条(埼京線)の中間あたりに「赤レンガ建築」が残されている。駅からはちょっと遠いので、王子から「コミュニティバス」(「北とぴあ」の真向いに、王子・駒込ルートのバス停があり、100円で利用できる)を利用するので、「王子散歩」の2回目とする。この地帯に旧陸軍施設がたくさん残されていることは、「カラー版 地図と楽しむ東京歴史散歩」(竹内正浩著、中公新書)という本で知った。以来、見てみたいと思っていたのだが、後述の理由でこのあたりを歩く機会が増えてきた。
明治からあった赤羽火薬庫に続き、第一師団工兵第一大隊、陸軍兵器支廠造兵廠とか、名前を書き移していても仕方ないからやめるけど、とにかくたくさんあったようだ。関東大震災で大被害を出した被服廠跡地(今は墨田区の横網町公園となり、東京都慰霊堂などがある)という場所があるが、大震災の前年の1922年に赤羽に移ったのである。つまり、この地域は軍関係の兵器、軍服等の工場が集中していた。保管のための赤レンガ倉庫がいっぱいあるのも納得できる。まずはコミュニティバスに乗って、北区立中央図書館に行く。ここは、元「東京第一造兵廠第一製造所二七五号棟」で、残されていた赤レンガ倉庫を図書館に利用しているのである。(元の名前は前掲書)
区民でなくても入れるし、オシャレっぽいレストランもある。図書館の前はオープンカフェ風に座れる場所になってる。もちろん、倉庫だけでは狭いから、もっと大きな建物が併設されているが、赤レンガ倉庫も中から見ることができる。北区にゆかりのある「ドナルド・キーン・コーナー」もあるし、北区の観光地図を得られる場所もある。公園の中だから、子ども連れで遊べるところも多い。というお得な場所。
まあ何枚乗せても同じようなもんだけど。図書館の近くに広い施設があり、何だろうと思うと「陸上自衛隊十条駐屯地」だった。先の本によると、駐屯地内には近年まで戦前来の倉庫が23棟も残されていたという。しかし、平成に入って次々と取り壊されていき、今は変電所として使われていた二五四棟のファサード(正面)だけが残されている。(普段は遠くからしか見られない。)ということは、ずっと回っていくと駐屯地のレンガ作りの正門があるが、それは戦前からのものではないわけだろう。
さて、図書館と駐屯地の隣が中央公園になっている。その一番南の方に、白い建物があり、北区の中央公園文化センターがある。ここが旧「陸軍東京第一造兵廠本館」である。というより、もっとビックリしたのが、ここが米軍の「王子野戦病院」なのである。つまり、この広大な旧陸軍施設用地は、戦後は占領軍に接収され、講和後も無期限に米駐留軍用地とされていたというわけである。そして、ベトナム戦争の激化に伴い、1968年に「米陸軍王子病院」となったのである。当時のことは子どもで場所は知らなかったのだが、「王子野戦病院反対闘争」は何となく記憶している。その場所がここだったのか。今は白くてきれいな感じだけど、こういう風に白くしたのも米軍。後の2枚は背面。
文化センターの隣に、東京砲兵工廠銃包製造所のボイラーと煙突が残されている。横には赤羽台第3号古墳も残っている。いろいろと「近代遺跡」の残る場所だが、突然古代遺跡が出てくるのも面白い。そこから歩いてぶらぶら王子駅に戻る。ところで、この一帯は米軍から次第に返還されていき、跡地は自衛隊、公園などになった。また東京家政大学などの教育施設、都立北療育医療センター、王子特別支援学校などの障がい者施設も集中している。その中に「都立障害者スポーツセンター」もあるのである。そこに精神障がい者施設のスタッフとして、時々ソフトバレーボールをしに行っている。そういう時に先の本を読んで、いろいろ付近を歩き始めたというわけである。さて、ちょっと方向が違うが、王子駅から線路の西をずっと北へ歩くと、「名主の滝公園」というのがある。どんなところか寄って見ると、思った以上に落ち着いた庭園だった。もちろんちゃんと滝がある。いろいろある場所だった。
明治からあった赤羽火薬庫に続き、第一師団工兵第一大隊、陸軍兵器支廠造兵廠とか、名前を書き移していても仕方ないからやめるけど、とにかくたくさんあったようだ。関東大震災で大被害を出した被服廠跡地(今は墨田区の横網町公園となり、東京都慰霊堂などがある)という場所があるが、大震災の前年の1922年に赤羽に移ったのである。つまり、この地域は軍関係の兵器、軍服等の工場が集中していた。保管のための赤レンガ倉庫がいっぱいあるのも納得できる。まずはコミュニティバスに乗って、北区立中央図書館に行く。ここは、元「東京第一造兵廠第一製造所二七五号棟」で、残されていた赤レンガ倉庫を図書館に利用しているのである。(元の名前は前掲書)
区民でなくても入れるし、オシャレっぽいレストランもある。図書館の前はオープンカフェ風に座れる場所になってる。もちろん、倉庫だけでは狭いから、もっと大きな建物が併設されているが、赤レンガ倉庫も中から見ることができる。北区にゆかりのある「ドナルド・キーン・コーナー」もあるし、北区の観光地図を得られる場所もある。公園の中だから、子ども連れで遊べるところも多い。というお得な場所。
まあ何枚乗せても同じようなもんだけど。図書館の近くに広い施設があり、何だろうと思うと「陸上自衛隊十条駐屯地」だった。先の本によると、駐屯地内には近年まで戦前来の倉庫が23棟も残されていたという。しかし、平成に入って次々と取り壊されていき、今は変電所として使われていた二五四棟のファサード(正面)だけが残されている。(普段は遠くからしか見られない。)ということは、ずっと回っていくと駐屯地のレンガ作りの正門があるが、それは戦前からのものではないわけだろう。
さて、図書館と駐屯地の隣が中央公園になっている。その一番南の方に、白い建物があり、北区の中央公園文化センターがある。ここが旧「陸軍東京第一造兵廠本館」である。というより、もっとビックリしたのが、ここが米軍の「王子野戦病院」なのである。つまり、この広大な旧陸軍施設用地は、戦後は占領軍に接収され、講和後も無期限に米駐留軍用地とされていたというわけである。そして、ベトナム戦争の激化に伴い、1968年に「米陸軍王子病院」となったのである。当時のことは子どもで場所は知らなかったのだが、「王子野戦病院反対闘争」は何となく記憶している。その場所がここだったのか。今は白くてきれいな感じだけど、こういう風に白くしたのも米軍。後の2枚は背面。
文化センターの隣に、東京砲兵工廠銃包製造所のボイラーと煙突が残されている。横には赤羽台第3号古墳も残っている。いろいろと「近代遺跡」の残る場所だが、突然古代遺跡が出てくるのも面白い。そこから歩いてぶらぶら王子駅に戻る。ところで、この一帯は米軍から次第に返還されていき、跡地は自衛隊、公園などになった。また東京家政大学などの教育施設、都立北療育医療センター、王子特別支援学校などの障がい者施設も集中している。その中に「都立障害者スポーツセンター」もあるのである。そこに精神障がい者施設のスタッフとして、時々ソフトバレーボールをしに行っている。そういう時に先の本を読んで、いろいろ付近を歩き始めたというわけである。さて、ちょっと方向が違うが、王子駅から線路の西をずっと北へ歩くと、「名主の滝公園」というのがある。どんなところか寄って見ると、思った以上に落ち着いた庭園だった。もちろんちゃんと滝がある。いろいろある場所だった。